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工業大学生ももやまのうさぎ塾

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計算機システム1総復習 Part03 論理回路編(本番レベル模試)

こんにちは、ももやまです。
急に自作で問題を作りたくなったので今回は計算機システムの論理回路分野の基礎の本番レベル模試を作成しました。

 

問題のダウンロードはこちらからできます!
チャレンジしてみてください!

 

 

こちらの記事には問題と解説、配点(50点満点)を載せています。

ぜひ1回自分で解いてから解説を見ることをおすすめします。

 

第1問.論理回路の読み取り

つぎの(1), (2)の論理回路の入力  A,B に対する出力  X の真理値表をもとめなさい。
(配点 12)

 

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 ★解説★

解答 [6点×2=12点:1ミスなら4点、2ミスなら2点]

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その1 普通に式を処理

複雑な式になると論理式の変形がきつくなるので個人的にはあまりおすすめしません。

(1) \[ X = ( \bar{A} + B ) (A+B) = \bar{A}A + \bar{A}B + AB + B = B \]

(2) \[ X = AB + A \oplus B = AB + \bar{A}B + A \bar{B} \]

その2 真理値表

確実に答えが出せるのでおすすめ。

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表すら書くのがめんどくさいという人は、下の図のように回路図に真理値表もどきを書いてしまうのもおすすめ。

f:id:momoyama1192:20190802205554g:plain

★問題講評★

論理回路を読み取って真理値表を書く問題でした。

今回は論理回路を読み取るだけでしたが、論理回路を学ぶ授業になると、実際に回路図をかかされます。論理回路を学ぶ人はそのときまでお楽しみに…!

「AND回路ってどっちだっけ…」みたいなことにならないようにどっちがAND、ORかは必ず確認しておきましょう。

XOR回路、NAND回路なども忘れずに復習を…!

 

論理回路の基礎の復習はこちらから…!

www.momoyama-usagi.com

 

第2問.主加法標準形・カルノー図 

つぎの(1), (2)の真理値表から入力  A,B,C,D に対する出力  X の主加法標準形(論理和標準形)を求めなさい。(配点 12)

[おまけ:余裕があればカルノー図を用いて]

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★解説★

解答 [6点×2=12点:1ミスなら4点、2ミスなら2点]

(1) \[ X = \bar{A} \bar{B} C + A \bar{B} C + ABC \]

(2) \[ X = \bar{A} \bar{B} \bar{C} \bar{D} +  \bar{A} \bar{B} \bar{C} D +  \bar{A} \bar{B} C \bar{D} +  \bar{A} \bar{B} CD +  A \bar{B} \bar{C} \bar{D} + A \bar{B} C \bar{D} \]

 

主加法標準形は、

( [論理積] + [論理積] + … [論理積] )

の形で表された論理式のことを表します。 

実際に真理値表から主加法標準形を作成するときは、出力が1になっている部分に注目します。

例えば、(1)の場合は、 (A,B,C) = (0,0,1) (A,B,C) = (1,0,1) (A,B,C) = (1,1,1) の出力が1になってますね。

この3つを論理積で表すと、 \bar{A} \bar{B} C A \bar{B} C,  ABC となりますね。なので、 \bar{A} \bar{B} C A \bar{B} C,  ABCの論理和をとると問題のような真理値のときに出力  X を1にできますね。

(2) の場合も同様に  (A,B,C,D) = (0,0,0,0) (A,B,C,D) = (0,0,0,1) (A,B,C,D) = (0,0,1,0) (A,B,C,D) = (0,0,1,1),  (A,B,C,D) = (1,0,0,0) (A,B,C,D) = (1,0,1,0) のときが出力1なので、6つの状態を論理式で表し、それら6つすべての論理和を計算すると主加法標準形にすることができます。

 

主加法標準形の求め方が怪しい人はこちらのサイトをごらんください。

www.momoyama-usagi.com

★おまけ★

カルノー図を使って論理式を簡単にしましょう。

手順としては、

  1. カルノー図を書く
  2. (なるべく大きく)すべての組み合わせを囲う(主項といいます)
  3. 独立して囲まれている箇所(緑○)を探す(特異最小項といいます)
  4. 囲みに緑○が含まれている部分を探す(必須主項といいます)
  5. まだ囲われていない1があるか確認し、もしあれば囲ってあげる(なるべく大きくかつ囲む数は少なく)

となります。

(1)

カルノー図を実際に書くとこのような形になります。
00, 01, 11, 10の順番に注意しましょう。

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まずは囲える組み合わせをすべて探します。すると青い囲み  AC 赤い囲み  \bar{B} C の2つができます(この2つが主項)。

つぎに独立して囲まれている箇所を探します(特異最小項)。
今回の場合だと緑の○(式で表すと  \bar{A} \bar{B} C,  ABC の2つ)が独立して囲まれていますね。

さらに緑○が含まれている囲みを探します(必須主項)。
今回の場合は2つの囲みとも緑○が含まれていますね。

なので、この2つの囲みは必ず論理式を作成するのに必要な式であることがわかります。

最後にまだ囲われていない1があるかを確認します。今回はないのでここでおしまいです。よって、\[ X = AC + \bar{B} C\] と簡単化することができます。

(2)

カルノー図を実際に書くとこのような形になります。
カルノー図は4変数の論理式の簡単化がで一番利用されます。

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まずは囲える組み合わせを全部探します。すると、青色 \bar{A} \bar{B} 赤色  \bar{B} \bar{D} \ の2つが囲えます(主項)。

つぎに独立して囲まれている部分(緑○)を探します。すると、今回は4箇所見つかりますね。

さらに緑○が含まれている囲みを探します。今回は2つの囲みとも緑○が含まれているので、2つとも論理式の構成に必須なことがわかります。

なので、\[ X = \bar{A} \bar{B} + \bar{B} \bar{D} \] と簡略化することができます。

 

★問題総評★

主加法標準形を求める問題でしたね。

主加法標準形を使うことで、真理値表を論理式にすぐ直すことができ、さらにそれを回路化できるというところです。

しかし、主加法標準形だけだと論理回路が雑になってしまうので、カルノー図などを用いて簡単な論理式にしてから論理回路を構成すると、より簡単な論理回路にすることができます。

論理回路の授業だと、主加法標準形では止まらず、しっかりとカルノー図などを使って簡単な論理式にしてから回路を書かせるようなこともするので、もし論理回路受けたいなと思った人はぜひ受けてみてください!

カルノー図についてもうちょっとお勉強したい方にはこちらの記事がおすすめです!

www.momoyama-usagi.com

(主加法標準形のお仲間として主乗法標準形、リードマラー標準形とかも論理回路の授業を受けたら出てきますよ)

第3問.組み合わせ回路・順序回路の基礎

つぎの(1)~(3)の問いに答えなさい。
(配点 18)

(1) つぎの論理回路は、とある組み合わせ回路のパーツを示したものであり、入力  A, B に対して、桁上りを示す出力  C と、計算結果を示す出力  S が出力される回路である。

 

f:id:momoyama1192:20190802205605g:plain

(a) 入力  A,B に対する出力  C,S の真理値表を示しなさい。

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(b) この回路の名称を答えなさい。

 

(2) つぎのア~ウは①~⑦のどのパーツの説明か。番号で答えなさい。

ア:符号化された2つ以上の入力の組み合わせからいくつかの信号を選択するパーツ。

イ:データを一時的に記憶し、必要なときに読み出しできるパーツ。

ウ:1つの入力を何個かの選択制御入力の値にしたがっていずれかの出力に送り出すパーツ。

① マルチプレクサ
② デマルチプレクサ
③ フリップフロップ
④ エンコーダ
⑤ デコーダ
⑥ カウンタ
⑦ レジスタ

 

(3) (2)の①~⑦の中から順序回路であるものを3つ選び番号で答えなさい。回答順は問わない。

 ★解説★

(1)

(a)

解答

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落ち着いて回路図を読みましょう。 C はAND回路、 S はXOR回路ですね。なので、真理値表は上のようになります。

(b)

解答:半加算器

 CS を2進数と見ると入力  A,B の和が出力されていますね…)

 

(2)

解答: ア:⑤ イ:⑦ ウ:②

ア:符号化された複数のデータを(復号し)選択するのは⑤のデコーダ。
イ:一時的に記憶できるのは⑦のレジスタ。
ウ:1つの入力を選択信号を用いて複数のいずれかの出力に出すものは②のデマルチプレクサ。

その他のパーツの説明

① マルチプレクサ:複数の入力を選択信号を使って1つだけ選ぶパーツ
③ フリップフロップ:1ビットの情報を記憶できるパーツ
④ エンコーダ:2つ以上の各入力を一定の規則にともなって複数の信号の組として出力するパーツ
⑥ カウンタ:複数のフリップフロップを使って値を数えるパーツ(論理回路で出てきます)

(3) 

解答:③・⑥・⑦

組み合わせ回路と順序回路の違いを知っていれば簡単に解くことができます。
2つの違いをまとめたので参考までにどうぞ。

 

組み合わせ回路・順序回路の違い

組み合わせ回路

現在の入力だけで出力が決まる回路。
過去の入力、時間などは一切関係ないため、入力が同じなら必ず同じ出力となる。

順序回路

現在の入力の他に過去の入力、時間を出力に反映させられる回路。
言い換えると、過去の入力を記憶させられる回路。

では1つずつ見ていきましょう。

① マルチプレクサ ×
複数の入力と選択信号を使ったらいつも同じ出力が出る。なので順序回路ではなく、組み合わせ回路

② デマルチプレクサ ×

これも記憶などはしない回路。

③ フリップフロップ ○

1ビットの情報を記録できる回路。なので順序回路。

④ エンコーダ ×

記憶などない。

⑤ デコーダ ×

解読に時間や過去の入力は関係ない。

⑥ カウンタ ○

数を数えるためには1つ前の値を記憶していないと数えられない。なので順序回路。

⑦ レジスタ ○

データを記憶するパーツなので順序回路。

 

よって組み合わせ回路なのは③・⑥・⑦である。

 

★問題講評★

組み合わせ回路、順序回路についての問題でした。

代表的なパーツはその名前と役割をしっかり覚えておくようにしましょう。

組み合わせ回路、順序回路の復習をしたい方はこちらの記事をご覧ください↓

www.momoyama-usagi.com

 

第4問.フリップフロップのタイミングチャート

 つぎの(1), (2)のフリップフロップのタイミングチャートに示す入力を与えた場合の出力波形  Q を書きなさい。ただし、ポジティブエッジで同期するものとする。

(配点  8)

(1)

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(2)

f:id:momoyama1192:20190802201753j:plain

 

 

 ★解説★

 DフリップフロップとRSフリップフロップがどのような動きをするかを思い出してください。

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ポジティブエッジなので、今回はクロックが0→1になる瞬間に同期(判定)が行われます。同期次の入力によって、出力が決まります。

再びクロックが同期するまでは、同期次の入力をキープし続けます。

 

(1) Dフリップフロップ [4点]

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(2) RSフリップフロップ [4点]

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同期の際に  R,S がともに0のときの場合は前の入力をキープします。

 

★問題講評★

フリップフロップのタイミングチャートを書く問題でした。
この問題で必要な知識は、「クロックがどのようなものなのか」と「フリップフロップの特性」を理解していることの2つです。

各フリップフロップ(D, T, RS, JK)がどんな動きをするのかをもし忘れてしまっているか、クロックってなんだっけと思った人はこちらのサイトで復習をしましょう!

www.momoyama-usagi.com

さいごに

今回は、自作本番レベル模試として、計算機システムの論理回路分野(基礎)の練習問題を作成し、その解説を行いました。

この模試では、論理回路における大雑把な知識を浅くチェックしています。
論理回路分野の復習ができたのであれば幸いです。

 

もし論理回路についてお勉強することになったときは、大雑把な知識を覚えておくと、お勉強の助けになるかと思われます。