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工業大学生ももやまのうさぎ塾

うさぎでもわかるをモットーに大学レベルの数学・情報科目をわかりやすく解説!

解析1 本番レベル模試 解説 前編(定期試験・編入学・院試・数検対策)

こんにちは、ももやまです。

今回から、本番レベル模試の中身の解説を行います。

いつものように、模試の中身は行基本変形サークル [ @kit_matrix ] さんから問題をお借りしております!

 

注意:1回問題を解いてみてから解説を見ましょう!
実力確認だと思って!!
 

 

 

1.★極限(高校レベル・ロピタル禁止)

つぎの極限を計算しなさい。ただし、ロピタルの定理は使わないこと。

(配点  9)

(1) \[ \lim_{x \to \infty} \sqrt{x+\sqrt{x}}- \sqrt{x} \]

(2) \[ \lim_{x \to 1} \frac{\sin \pi x}{x-1} \]

(3) \[ \lim_{x \to \infty} \left(1 + \frac{1}{x+1} \right)^x \]

 

この問題では以下の式を公式として用いてよい。

\[ \lim_{ x \to 0} \frac{ \sin x}{x} = 1 , \ \ \   \lim_{ x \to \infty} \left(1 + \frac{1}{x} \right)^x = e, \ \ \ \lim_{x \to 0} (1+x)^{\frac{1}{x}} = e \\ \lim_{ x \to 0} \frac{ \log (1+x) }{x} = 1, \ \ \ \lim_{ x \to 0} \frac{e^x - 1}{x} = 1 \]

いずれも計算の過程を丁寧に記すこと。(答えだけは0点)

 ★解説★

[3点 × 3 = 9点]
※基本公式以外(ロピタル・マクローリンなど)を使った場合0点

(1)

分子分母に  \sqrt{x+\sqrt{x}} + \sqrt{x} を掛けるタイプ。

\[\begin{align*} &
\lim_{x \to \infty} \sqrt{x+\sqrt{x}}- \sqrt{x}
\\ = & \lim_{x \to \infty} \frac{ \left( \sqrt{x+\sqrt{x}} - \sqrt{x} \right)\left( \sqrt{x+\sqrt{x}} + \sqrt{x} \right) }{ \sqrt{x+\sqrt{x}}+ \sqrt{x} }
\\ = & \lim_{x \to \infty} \frac{x + \sqrt{x} - x}{ \sqrt{x+\sqrt{x}}+ \sqrt{x} }
\\ = & \lim_{x \to \infty} \frac{\sqrt{x}}{ \sqrt{x+\sqrt{x}}+ \sqrt{x} }
\\ = & \frac{1}{2}
\end{align*} \]と計算できる。

採点基準:答えと過程が正解で3点(最後の計算ミス、過程の軽微な誤りなどは2点)。答えが誤っていれば分子分母に  \sqrt{x+\sqrt{x}} + \sqrt{x} を掛けていれば1点を与える。

 

(2) \[\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{x} = 1\] の形に持ち込む問題。

 x - 1 = t とする。すると、 t \to 0 となる。

\[\begin{align*} &
\lim_{x \to 1}  \frac{\sin \pi x}{x-1}
\\ = & \lim_{t \to 0} \frac{\sin \pi \left(t-1 \right) }{t}
\\ = & \lim_{t \to 0} \frac{- \sin \pi t }{t}
\\ = & \lim_{t \to 0} \frac{\sin \pi t }{\pi t} \cdot (- \pi)
\\ = & \lim_{t \to 0} -  \pi
\end{align*} \]と計算できる*1

採点基準:答えと過程が正解で3点(最後の計算ミス、過程の軽微な誤りなどは2点)。答えが誤っていれば  x - 1 = t としていれば1点を与える。

 

(3)  \[\lim_{x \to \infty} \left(1 + \frac{1}{x} \right)^x = e \] の形に持ち込む問題。

 x + 1 = t とする( x = t - 1)。すると、 t \to \infty となる。

\[\begin{align*} &
\lim_{x \to \infty} \left(1 + \frac{1}{x+1} \right)^x
\\ = & \lim_{t \to \infty} \left(1 + \frac{1}{t} \right)^{(t-1)}
\\ = & \lim_{t \to \infty} \left(1 + \frac{1}{t} \right)^t \times \frac{1}{1 + \frac{1}{t}}
\\ = & e \times 1
\\ = & e
\end{align*} \]と計算できる。

採点基準:答えと過程が正解で3点(最後の計算ミス、過程の軽微な誤りなどは2点)。答えが誤っていれば  x + 1 = t としていれば1点を与える。

 

★問題講評★

ロピタルを使わずに極限の基本公式を生かして極限を算出する問題でした。
数3を習った人は復習になったかと思われます。

比較的この模試では優しめの問題なので確実に正解できるようになっておきましょう。

 

2.極限(ロピタルOK)

つぎの極限を計算しなさい。なお、この問題ではロピタルの定理を用いてもよい。

(配点  8)

(1) \[ \lim_{x \to 0} \frac{\tan x - x}{x - \sin x}\]

(2) \[ \lim_{x \to 0} \left( \cos x \right)^{\frac{1}{x^2}} \]

 ★解説★
[4点 × 2 = 8点]

(1)

解き方は2パターン

(i) ロピタルの定理を1回使う

極限が収束すると仮定する。するとロピタルの定理より、\[\begin{align*} &
\lim_{x \to 0}  \frac{\tan x - x}{x - \sin x}
= \lim_{x \to 0}  \frac{\frac{1}{\cos^2 x} - 1}{1 - \cos x}
\end{align*} \]が成立する。\[\begin{align*} &
\lim_{x \to 0}  \frac{\frac{1}{\cos^2 x} - 1}{1 - \cos x}
\\ = & \lim_{x \to 0}  \frac{ \frac{1 - \cos^2 x}{\cos^2 x} }{1 - \cos x}
\\ = & \lim_{x \to 0}  \frac{ 1 - \cos^2 x }{\cos^2 x (1 - \cos x) }
\\ = & \lim_{x \to 0}  \frac{ (1 + \cos x)(1 - \cos x) }{\cos^2 x (1 - \cos x) }
\\ = & \lim_{x \to 0}  \frac{ (1 + \cos x)}{\cos^2 x} 
\\ = & 2
\end{align*} \]と収束するので仮定も正しく\[\lim_{x \to 0}  \frac{\tan x - x}{x - \sin x} = 2\] と計算できる。

★採点基準★

答えがあっていれば4点。
(誤っていれば1回ロピタルの定理を適用した式があっていれば2点)

ロピタルの定理は「分子分母ともに微分したものの極限が収束、もしくは無限大に発散するもの」以外には適用できない(極限が定まらないものには使えない)ことに注意してください(なので最初に収束することを仮定しています。)。

 

(ii) マクローリン展開を使う。

 x を0に近づけるので、\[ \sin x = x - \frac{1}{6} x^3 + R_4 \\ \tan x = x + \frac{1}{3} x^3 + R_4 \]が成立する(  R_4xの4次以降の項を表す。)\[\begin{align*} &
\lim_{x \to 0}  \frac{\tan x - x}{x - \sin x}
\\ = &\lim_{x \to 0}  \frac{\left( x + \frac{1}{3} x^3 + R_4 \right)  - x}{x - \left( x - \frac{1}{6} x^3 + R_4 \right)}
\\ = & \lim_{x \to 0}  \frac{ \frac{1}{3} x^3 + \frac{R_4}{x^3} }{  \frac{1}{6} x^3 - \frac{R_4}{x^3} }
\\ = & 2 \ \left( \because \lim_{x \to 0} \frac{R_4}{x^3} = 0 \right)
\end{align*} \]となる。

 

余談(余裕ある人はぜひ見ましょう。)

ランダヴ記号を使った記述方法を紹介する。\[ f(x) = \lim_{x \to 0} \frac{f(x)}{x^n} = 0 \]となるとき、 f(x) = o(x^n) と書くことができる。

 o(x^n) は、 x^n に比べて非常に小さいことを意味する記号である。

マクローリン展開の場合、  n+1 次以降の項は  n 次までの項に比べて非常に小さいので、 o(x^{n}) と書くことができる。

今回の場合、 x の4次以降の項  o(x^3) とランダヴの記号を使って書くことで、 o(x^3) x^3 の項に比べて非常に小さいことをアピールすることができる。

ランダヴの記号を使って書くと、\[ \sin x = x - \frac{1}{6} x^3 + o(x^3) \\ \tan x = x + \frac{1}{3} x^3 + o(x^3) \]となり、\[\begin{align*} &
\lim_{x \to 0}  \frac{\tan x - x}{x - \sin x}
\\ = &\lim_{x \to 0}  \frac{\left( x + \frac{1}{3} x^3 + o(x^3) \right)  - x}{x - \left( x - \frac{1}{6} x^3 + o(x^3) \right)}
\\ = & \lim_{x \to 0}  \frac{ \frac{1}{3} x^3 + o(x^3) }{  \frac{1}{6} x^3 - o(x^3) }
\\ = & 2 \ \left( \because \lim_{x \to 0} \frac{o(x^3)}{x^3} = 0 \right)
\end{align*} \]となる。

 

 

★採点基準★

答えがあっていれば4点。
(誤りの場合は  \sin x,  \tan x のマクローリン展開があっていれば2点)

 

(2)

対数をとったものの極限を求める。\[ \log ( \cos x )^{ \frac{1}{x^2} } = \frac{1}{x^2} \log \cos x = \frac{\log \cos x}{x^2} \]となる。

極限が収束すると仮定する。するとロピタルの定理より、\[\begin{align*} 
\lim_{x \to 0}\left( \cos x \right)^{\frac{1}{x^2}}
=  \lim_{x \to 0} \frac{ - \frac{\sin x}{\cos x} }{2x}
\end{align*} \]が成立する。\[\begin{align*}  &
\lim_{x \to 0} \frac{ - \frac{\sin x}{\cos x} }{2x}
\\ = & \lim_{x \to 0} \frac{ \sin x }{2x \cos x}
\\ = & \lim_{x \to 0} \frac{ \sin x }{x} \cdot \frac{-1}{2 \cos x}
\\ = & - \frac{1}{2}
\end{align*} \]と収束するので仮定も正しく\[\lim_{x \to 0} \log ( \cos x )^{ \frac{1}{x^2} } = - \frac{1}{2} \] と計算できる。

対数を取っているので、\[ \lim_{x \to 0} \left( \cos x \right)^{\frac{1}{x^2}} = \frac{1}{e^{ \frac{1}{2} } } = \frac{1}{ \sqrt{e} } \]となる。

 基準:答えがあっていれば4点。

誤っている場合

  1. 対数を取っていれば1点
  2. さらにロピタルの定理が適用できていれば1点

を与える。

 

★問題講評★

ロピタルの定理を使って極限を解く大学数学らしい問題でした。

単にロピタルの定理を使うだけでなく、使ったあとも変形が何回か必要なので少し難しかったかもしれません。

ロピタルの定理は適用条件に注意しましょう!!
詳しくは下の記事をご覧ください!

www.momoyama-usagi.com

なお、三角関数の極限はロピタルの定理の変形が思いつかない場合、最悪以下のようなマクローリン展開の近似を使って解くと分子も分母も多項式だけになるので簡単に極限を解くことができます(減点される可能性あり)。

 

三角関数のマクローリン展開

\[  \sin x = x - \frac{1}{6} x^3 + \frac{1}{120} x^5 + \cdots \\ 
\cos x = 1 - \frac{1}{2} x^2 + \frac{1}{24} x^4 - \frac{1}{720} x^6 + \cdots \\
\tan x = 1 + \frac{1}{3} x^3 + \frac{2}{15} x^5 + \cdots 
\]

 

 

3.逆三角関数

※注意  \sin^{-1} x \cos^{-1} x \tan^{-1} x はそれぞれ  \sin x,  \cos x,  \tan x の逆三角関数を表し、 \arcsin x,  \arccos x,  \arctan x のことでもある(以下の問いでも同様)。

つぎの逆三角関数の計算をしなさい。逆三角関数の値域は\[ - \frac{\pi}{2} \leqq \sin^{-1} x \leqq \frac{\pi}{2} \ \ 0 \leqq \cos^{-1} x \leqq \pi \] \[ - \frac{\pi}{2} < \tan^{-1} x < \frac{\pi}{2} \]とする。

(配点  6)

(1) \[ \sin^{-1} \frac{1}{2} + \cos^{-1} \frac{\sqrt{3}}{2} + \tan^{-1} \left( - \frac{ \sqrt{3} }{3} \right) + \tan^{-1} 0 = \left[ \ \ \ 1 \ \ \ \right] \]

(2) \[ \tan^{-1} \frac{1}{7} + \tan^{-1} \frac{3}{4} = \left[ \ \ \ 2 \ \ \ \right] \]

 

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 ★解説★

(1)

[   1   ]:2(3点)\[\begin{align*}  &
\sin^{-1} \frac{1}{2} + \cos^{-1} \frac{\sqrt{3}}{2} + \tan^{-1}
\\ = & \frac{\pi}{6} + \frac{\pi}{6} - \frac{\pi}{6} + 0
\\ = & \frac{\pi}{6}
\end{align*} \]と計算できる。

(2)

[   2   ]:3(3点)\[
a = \tan^{-1} \frac{1}{7}, \ \ b = \tan^{-1} \frac{3}{4} \]とおく。すると、\[\tan a = \frac{1}{7}, \ \ \tan b = \frac{3}{4} \]となる。

ここで、加法定理を用いると、\[
\begin{align*} &
\tan (a+b) \\ & = \frac{\tan a + \tan b}{1 - \tan a \tan b} \\ & = \frac{\frac{1}{7} + \frac{3}{4}}{1 - \frac{1}{7} \cdot \frac{3}{4}} \\ & = \frac{\frac{25}{28}}{\frac{25}{28}} = 1
\end{align*} \]となるので、\[ \tan^{-1} \frac{1}{7} + \tan^{-1} \frac{3}{4} = \tan^{-1} 1 = \frac{\pi}{4} \]と求められる。

 

答えしかかかされない場合はこう考えるのもあり

 \tan^{-1} \frac{3}{4} \frac{\pi}{4} に少し少ないくらい、それに \tan^{-1} \frac{1}{7} を足すから  \pi / 4 くらいかな……。

 

★問題講評★

逆三角関数が分かっているかの問題でした。

逆三角関数については下の記事をご覧ください。

www.momoyama-usagi.com

(2)のような、三角関数の加法定理などを使う問題は数検や期末試験でもたまに出てくるので見慣れない数値が出てきたら加法定理を思い出しましょう。

4.微分

つぎの関数を微分し、導関数  \frac{dy}{dx} を求めなさい。
(配点 13)

(1) \[ y = x^{\tan x} \ \ \  \  \frac{dy}{dx} =  \left[ \ \ \ 3 \ \ \ \right] \left( \frac{ \left[ \ \ \ 4 \ \ \ \right]}{x} + \frac{ \log x}{  \left[ \ \ \ 5 \ \ \ \right] } \right)  \]

(2) \[ y = \cos^{-1} \left( \log \sqrt{x} \right)  \ \ \ \ \ \ \frac{dy}{dx} = \left[ \ \ \ 6 \ \ \ \right] \]

(3) \[\left\{ \begin{array}{l} x = (1 + \cos t) \cos t  \\ y = (1 + \cos t) \sin t \end{array}\right. \ \ \  \ \ \  \frac{dy}{dx} = - \frac{\left[ \ \ \ 7 \ \ \ \right]}{ \left[ \ \ \ 8 \ \ \ \right] } \]

(4) \[ y = \int^{x^3}_{x^2} \frac{1}{\log t} \ dt \ \  \ \ \ \  \frac{dy}{dx} = \left[ \ \ \ 9 \ \ \ \right] \]

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 ★解説★

(1)

解答 [   3   ]:6 [   4   ]:2 [   5   ]:4(1点×3)

対数微分法を用いる。両辺の対数を取ると、\[ \log y = \tan x \log x \]となる。両辺を微分すると、\[\begin{align*}
\frac{y'}{y} & = \frac{1}{\cos^2 x} \log x + \tan x \cdot \frac{1}{x}
\\ & = \frac{\log x}{\cos^2 x} + \frac{\tan x}{x}
\end{align*} \] となる。よって、\[\begin{align*}
y' & = y \left( \frac{\log x}{\cos^2 x} + \frac{\tan x}{x} \right)
\\ & = x^{\tan x} \left(\frac{\tan x}{x} + \frac{\log x}{\cos^2 x} \right)
\end{align*} \] と計算できる。

 

(2)

解答 [   6   ]:6(3点)

合成関数の微分を使う。  t = \log \sqrt{x} とする。

すると、\[y = \cos^{-1} t , \ \ t = \log \sqrt{x} \]となる。
\[\begin{align*} \frac{dy}{dt} & = - \frac{1}{\sqrt{1 - t^2} } \\ & =  - \frac{1}{\sqrt{1 - \left( \log \sqrt{x}  \right)^2 } } \\ = &  - \frac{1}{\sqrt{1 - \frac{1}{4} \cdot \left( \log x  \right)^2 } } 
\\ = & - \frac{2}{\sqrt{4 - \left( \log x  \right)^2 } } 
\end{align*} 
\\ \frac{dt}{dx} = \frac{ \frac{1}{ 2 \sqrt{x}} }{\sqrt{x}} = \frac{1}{2x} \]
となるので、\[ \frac{dy}{dx} = \frac{dy}{dt} \cdot \frac{dt}{dx} =  - \frac{2}{\sqrt{4 - \left( \log x  \right)^2 } } \cdot \frac{1}{2x} = - \frac{1}{x \sqrt{4 - \left( \log x  \right)^2 } } \]となる。

 

(3)

解答 [   7   ]:6 [   8   ]:4(1点+2点)\[ \begin{align*} \frac{dx}{dt} & =
- \sin t \cos t - (1 + \cos t) \sin t
\\ & = -\sin t - 2 \sin t \cos t
\\ & = - \left( \sin 2t + \sin t \right) \end{align*} \]
\[ \begin{align*} \frac{dy}{dt} & =
- \sin t \sin t + (1+ \cos t) \cos t
\\ & = \cos^2 t - \sin^2 t + \cos t
\\ & = \cos 2t + \cos t \end{align*} \]

 

なので、\[ \frac{dy}{dx} = \frac{ \frac{dy}{dt} }{ \frac{dx}{dt} } = - \frac{ \cos 2t + \cos t }{ \sin 2t + \sin t } \]と計算できる。

 

(4) 

解答 [   9   ]:4(4点)

(1)  f(t) = \frac{1}{\log t} とし、 f(t) の原始関数(関数を積分したもの)の1つを  F(t) とする。

あとは合成関数の公式を使えばOK。

\[ \begin{align*} \frac{dy}{dx} & =
\frac{d}{dx} \int^{x^3}_{x^2} \frac{1}{\log t} \ dt
\\ & = \frac{d}{dx} \left[ F(t) \right]^{x^3}_{x^2}
\\ & = \frac{d}{dx} \left( F \left( x^3 \right) \right) - \left( F \left( x^2 \right) \right)
\\ & = F'(x^3) \left( x^3 \right)' -  F'(x^2) \left( x^2 \right)'
\\ & = 3 x^2 \cdot f \left( x^3 \right) - 2x \cdot  f \left( x^2 \right)
\\ & = 3 x^2 \cdot \frac{1}{\log x^3} - 2 x \cdot \frac{1}{\log x^2}
\\ & = 3 x^2 \cdot \frac{1}{3 \log x} - 2 x \cdot \frac{1}{2 \log x}
\\ & = x^2 \cdot \frac{1}{\log x} -  x \cdot \frac{1}{\log x}
\\ & = \frac{x^2 - x}{\log x}
\end{align*} \]と計算できる。

 

定積分関数の微分公式

定積分関数で表された関数

(公式1) \[ \frac{d}{dx} \int^{x}_{a} f(t) \ dt = f(t) \]

(公式2) \[ \frac{d}{dx} \int^{g_1 (x)}_{g_2 (x)} f(t) \ dt = f (g_1(x) ) g_1'(x) - f (g_2(x) ) g_2'(x) \]

(公式2は合成関数の微分を用いて算出できる)

★問題講評★

微分の計算ができるかの問題でした。

(1)のような対数微分法、(3)のような媒介変数表示の微分は頻出です(定期試験などで)。

また、(4)のような定積分関数の微分は盲点なので導出方法などを覚えておきましょう。

 

5.定積分の計算

つぎの定積分を計算しなさい。(配点 10)

(1) \[ \int^{\sqrt{15}}_{0} \frac{1}{x^2 + 5} \ dx =  \left[ \ \ 10 \ \ \right] \]

(2) \[ \int^{1}_{0} x^2 \sin x \ dx =  \left[ \ \ 11 \ \ \right] \]

(3) \[ \int^{4}_{2} \frac{9}{x^3 - 3x + 2} \ dx =  \left[ \ \ 12 \ \ \right] \]

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 ★解説★

(1) 解答 [  10  ]:7(3点)

パターン1 

高校数学っぽく  x = \sqrt{5} \tan t と置く。

すると、\[dx = \frac{\sqrt{5}}{\cos^2 t} dt , \ \ \ \ 0 \to \frac{\pi}{3} \] となる。\[
\begin{align*} 
\int^{\sqrt{15}}_{0} \frac{1}{x^2 + 5} \ dx & = \int^{ \frac{\pi}{3} }_{0} \frac{1}{5 \tan^2 x + 5} \cdot \frac{\sqrt{5}}{\cos^2 t} \ dt
\\  & = \int^{ \frac{\pi}{3} }_{0} \frac{\cos^2 t}{5} \cdot \frac{\sqrt{5}}{\cos^2 t} \ dt
\\  & = \int^{ \frac{\pi}{3} }_{0} \frac{\sqrt{5}}{5} \ dt
\\ & = \left[ \frac{\sqrt{5}}{5} t \right]^{ \frac{\pi}{3} }_{0}
\\ & = \frac{ \sqrt{5} }{15} \pi
\\ & = \frac{ \pi }{3 \sqrt{5} } 
\end{align*} \]となる。

 

パターン2

大学数学っぽく  \tan^{-1} ax の形にもっていく。 

 x = \sqrt{5} t とおく、 dx = \sqrt{5} dt、積分範囲は、 0 \to \sqrt{3} となる。\[
\begin{align*} 
\int^{\sqrt{15}}_{0} \frac{1}{x^2 + 5} \ dx & = \int^{ \sqrt{3} }_{0} \frac{1}{5 t^2 + 5} \cdot \sqrt{5} \ dt
\\  & = \frac{\sqrt{5}}{5} \int^{ \sqrt{3} }_{0} \frac{ 1 }{t^2 + 1}  \ dt
\\ & =\frac{\sqrt{5}}{5}  \left[ \tan^{-1} t \right]^{ \sqrt{3} }_{0}
\\ & = \frac{\sqrt{5}}{5} \cdot \frac{ 1 }{3} \pi
\\ & = \frac{\sqrt{5}}{15} \pi
\\ & = \frac{ \pi }{3 \sqrt{5} } 
\end{align*} \]と計算できる。

 

(2) 解答 [  11  ]:18(3点)

部分積分(連鎖公式)を使う。\[\begin{align*}
& \int^{ \pi }_0 x^2  \sin x  \ dx
\\ = & \left[ x^2 (-\cos x) - 2x (- \sin x) + 2 (\cos x)   \right]^{ \pi }_0
\\ = & \pi^2 - 2 - 2 = \pi^2 - 4
\end{align*} \]となる。

 

(3) 解答 [  12  ]:12(4点)

\[ x^3 - 3x + 2 = (x-1)^2 (x+2) \] とおける。

なので、\[ \frac{9}{x^3 - 3x + 2} = \frac{a}{x+2} + \frac{b}{x-1} + \frac{c}{(x-1)^2} \]と変形ができる。両辺に  (x-1)^2 (x+2) をかけると、\[9 = a (x-1)^2 + b (x-1)(x+2) + c(x+2) \]となる。

(a)  x = 1 のとき、 9 = 3c より、 c = 3
(b)  x = -2 のとき、 9 = 9a より、 a = 1
(c)  x = 0 のとき、\[ 9 = a - 2b + 2c = 7 - 2b\]よりい、 b = -1

となるので、\[ \frac{9}{x^3 - 3x + 2} = \frac{1}{x+2} - \frac{1}{x-1} +  \frac{3}{(x-1)^2} \]となる。つまり、\[\begin{align*} & \int^{4}_{2} \frac{9}{x^3 - 3x + 2} \ dx
\\ = & \int^{4}_{2} \frac{1}{x+2} \ dx - \int^{4}_{2} \frac{1}{x-1} \ dx + \int^{4}_{2} \frac{1}{(x-1)^2} \ dx \end{align*} \]と変形できる。\[ \begin{align*}
& \int^{4}_{2} \frac{1}{x+2} \ dx
\\ = & \left[ \log | x+2 | \right]^{4}_{2}
\\ = & \log 6 - \log 4
 \end{align*} \]
\[ \begin{align*}
& \int^{4}_{2} \frac{1}{x+2} \ dx
\\ = & \left[ \log | x-1 | \right]^{4}_{2}
\\ = & \log 3 - \log 1
\\ = & \log 3
 \end{align*} \]
\[ \begin{align*}
& \int^{4}_{2} \frac{1}{(x-1)^2} \ dx
\\ = & \left[ - \frac{1}{x-1} \right]^{4}_{2}
\\ = & - \frac{1}{3} + 1
\\ = & \frac{2}{3}
 \end{align*} \]
となる。よって、\[\begin{align*} & \int^{4}_{2} \frac{9}{x^3 - 3x + 2} \ dx
\\ = & \int^{4}_{2} \frac{1}{x+2} \ dx - \int^{4}_{2} \frac{1}{x-1} \ dx + 3 \int^{4}_{2}  \frac{1}{(x-1)^2} \ dx
\\ = & \ \log 6 - \log 4 - \log 3 + 3 \cdot \frac{2}{3}
\\ = & \ \log 2 - 2 \log 2 + 2
\\ = & \ 2 - \log 2
 \end{align*} \]となる。

 

★問題講評★

定積分の計算問題でした。高校生でも解ける問題となっております。

(1)は高校生の方は、素直に  \tan t と置換しましょう。
大学生以上の方は、逆三角関数を使うことで早く計算をすることができます。

(2)のような部分積分の連鎖公式(通称:ブンブン)が使える問題は光の速さで解いてしまいましょう。

詳しくは下の記事をご覧ください。

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(3)のような分母が因数分解できるタイプは部分分数分解を行うタイプです。このタイプも定期試験で頻発します。

詳しくは下の記事をご覧ください。

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さいごに

今回は解析(前半)の本番レベル模試の解説のその1を行いました。

後半は時間がかかるような問題が多く、点数も取りにくい問題が多いので、ぜひこの前半部分で確実に点数を取れるようになりましょう!

 

次回は後半戦に入ります。後半戦の解説はこちら!

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私もここで点数稼ぎました()

 

*1: \[\sin \pi \left(t-1 \right) = - \sin t \pi \] の変形は、\[
\sin \pi \left(t-1 \right) = \sin t \pi \cos \pi - \sin \pi \cos t \pi = - \sin t \pi
\]と変形できるから(一応確認です)。