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工業大学生ももやまのうさぎ塾

4年間+2年間の工業大学・大学院で学んだ知識やためになることを投稿していきます

解析1 本番レベル模試 解説 後編(定期試験・編入学・院試・数検対策)

こんにちは、ももやまです!

今回が本番レベル模試「解析」解説最終回となります。

いやーながかった()

解析1 本番レベル模試解説前編はこちらをご覧ください!

www.momoyama-usagi.com

 

いつものように、模試の中身は行基本変形サークル [ @kit_matrix ] さんから問題をお借りしております!

 

 

 

注意:1回問題を解いてみてから解説を見ましょう!
実力確認だと思って!!

 

 

第6問.マクローリン展開

関数\[ f(x) = e^{-3x} \log \left( 1+2x \right) \]をマクローリン展開すると、\[ f(x) =  \left[ \ \ 13 \ \ \right] x + \left[ \ \ 14 \ \ \right] x^2 + \left[ \ \ 15 \ \ \right] x^3 + \cdots \]となる。

空欄 [  13  ] ~ [  15  ] に該当する数値として最も適当なものをそれぞれ以下の解答欄から選び、マークしなさい。
(配点  7) 

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 ★解説★

解答 [  13  ]:2 [  14  ]:18 [  15  ]:5(2点+2点+3点)

2つの関数にわけてマクローリンを適用するのがおすすめ。\[ g(x) = e^{-3x} , \ \ h(x) = \log \left( 1+2x \right) \] とする。

\[ g(x) = e^{-3x}, \ \ \ g(0) = 1 \\ g'(x) = -3 e^{-3x}, \ \ \ g'(0) = -3 \\ g''(x) = 9 e^{-3x}, \ \ \ g''(0) = 9 \\ g'''(x) = -27 e^{-3x} , \ \ \ g'''(0) = -27 \]となるので、\[\begin{align*}
g(x)  & = g(0) + \frac{g'(0)}{1!} + \frac{g''(0)}{2!} + \frac{g'''(0)}{3!}
\\ & = 1 - 3x + \frac{9}{2} x^2 - \frac{9}{2} x^3
\end{align*} \]となる。同様に、\[ h(x) = \log \left( 1+2x \right), \ \ \ h(0) = 0 \\ h'(x) = \frac{2}{1+2x} = 2 (1+2x)^{-1} , \ \ \ h'(0) = 2 \\ h''(x) = -4 (1+2x)^{-2}, \ \ \ h''(0) = -4 \\ h'''(x) = 16 (1+2x)^{-3} , \ \ \ h'''(0) = 16 \]となるので、\[\begin{align*}
h(x)  & = h(0) + \frac{h'(0)}{1!} + \frac{h''(0)}{2!} + \frac{h'''(0)}{3!}
\\ & = 2x - 2 x^2 + \frac{8}{3} x^3
\end{align*} \]となる。

よって、\[\begin{align*}
f(x) & = g(x) h(x)  \\ & = \left( 1 - 3x + \frac{9}{2} x^2 - \frac{9}{2} x^3 \right) \left(2x - 2 x^2 + \frac{8}{3} x^3 \right) 
\\ & = 2x + \left( -2 -6 \right) x^2 + \left(\frac{8}{3} + 6 + 9 \right) x^3
\\ & = 2x - 8 x^2 + \frac{53}{3} x^3
\end{align*} \]と計算できる。

 

 g(x), h(x) を別解で出す方法\[ e^x = 1 + x + \frac{1}{2} x^2 + \frac{1}{6} x^3 \]なので、 x \to -3x とすると、\[\begin{align*} e^x & = 1 - 3x + \frac{1}{2} (-3x)^2 + \frac{1}{6} (-3x)^3 \\ & = 1 - 3x + \frac{9}{2} x^2 - \frac{9}{2} x^3 
\end{align*} \]となる。同様に、\[ \log (1+x) = x - \frac{1}{2} x^2 + \frac{1}{3} x^3 \]なので、 x \to 2x とすると、\[\begin{align*} e^x & = 2x - \frac{1}{2} (2x)^2 + \frac{1}{3} (2x)^3 \\ & = 2x - 2 x^2 + \frac{8}{3} x^3
\end{align*} \]と出せる。

※基本形を覚えて、基本形の  x の部分を変えていくタイプ。

 

★問題講評★

マクローリン展開をする問題でした。

今回はのように2つに分解してそれぞれにマクローリン展開を行わないと計算量がえげつない問題のようなパターンは結構見受けられるのでめんどくさそうな展開だなと思ったら2つに分解しましょう。

 

 

第7問.★不定積分の計算

つぎの不定積分を計算しなさい。ただし、  C は積分定数である。
(配点 10)

(1) \[ \int \frac{ \log x }{ x^2 } \ dx = - \frac{\left[ \ \ 16 \ \ \right]}{x} + \int \left[ \ \ 17 \ \ \right] \ dx = - \frac{ \left[ \ \ 18 \ \ \right] }{x} + C \]

(2) \[\int x^2 e^x \ dx = \left( \left[ \ \ 19 \ \ \right] \right) e^x + C \]

(3) \[\int \frac{1}{1 + \sin 2x} \ dx = \left[ \ \ 20 \ \ \right] + C \]

 

ヒント:(3)では変数変換  \tan \frac{x}{2} = u を用いるとよい。なお、このとき\[ \sin x = \frac{2u}{1+u^2} , \ \ \ \cos x = \frac{1 - u^2}{1 + u^2}  , \ \ \ dx = \frac{2}{1 + u^2} \ du \]となることを利用するとよい。

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 ★解説★

(1)

解答 [  16  ]:2 [  17  ]:4 [  18  ]:13(1点×3)

部分積分を用いる。\[\begin{align*} \int \frac{ \log x }{ x^2 } \ dx
& = - \frac{\log x}{x} - \int - \frac{1}{x^2} \ dx
\\ & = - \frac{\log x}{x} + \int \frac{1}{x^2} \ dx   
\\ & = - \frac{\log x}{x} - \frac{1}{x} + C
\\ & = - \frac{1 + \log x}{x} + C
\end{align*} \]となる。

 

(2)

解答 [  19  ]:8(3点)

ブンブンが使える部分積分。\[\begin{align*}
\int x^2 e^x \ dx  & = x^2 e^x - 2x e^x + 2 e^x + C
\\ & = \left( x^2 - 2x + 2 \right) e^x + C
\end{align*} \]となる。

 

(3)

解答 [  20  ]:8(4点)

このままだと、 \tan(x/2) = u の形が使えないので、一旦  2x = t とおく。すると、 2 dx = dt となるので、\[ \int \frac{1}{1 + \sin 2x} \ dx  = \frac{1}{2} \int  \frac{1}{1 + \sin t} \ dt \]となる。

\[ \begin{align*} &
\int \frac{1}{1 + \sin t} \ dt 
\\ = & \frac{1}{1 + \frac{2u}{1 + u^2}} \cdot \frac{2}{1 + u^2} \ du
\\ = & \frac{1}{\frac{u^2 + 2u + 1}{1 + u^2}} \cdot \frac{2}{1 + u^2} \ du
\\ = & \frac{1+u^2}{(u+1)^2} \cdot \frac{2}{1 + u^2} \ du
\\ = & 2(u+1)^{-2} \ du
\\ = & - 2 (u+1)^{-1} + C
\\ = & - \frac{2}{u+1} + C
\\ = & - \frac{2}{\tan \frac{t}{2} +1} + C
\\ = & - \frac{2}{\tan \frac{t}{2} +1} + C
 \end{align*} \]となる。よって、
\[ \begin{align*} &
\int \frac{1}{1 + \sin 2x} \ dx \\ = & \frac{1}{2} \int  \frac{1}{1 + \sin t} \ dt
\\ = & - \frac{1}{\tan \frac{t}{2} +1} + C
\\ = & - \frac{1}{\tan x +1} + C
 \end{align*} \]となる。

 

★問題講評★

不定積分をする問題でした。

(1)は連鎖公式が使えないタイプの部分積分、(2)は連鎖公式が使える部分積分でした。

連鎖公式は、 \log や逆三角関数のような微分をすると分数が出るものには使えません。

連鎖公式についてはこちらをご覧ください。

www.momoyama-usagi.com

(3)はおなじみ  \tan \frac{x}{2} = u とおく積分でした。
今回はヒントが与えられていますが、ヒントがない場合は自力で導出するの結構めんどくさいので過程(できれば結果)を頭に入れておきましょう。)

なお、今回は  \sin 2x 2x t とおかないと結構計算の沼にはまるとおもいます。

 \tan \frac{x}{2} と置換するタイプが苦手だなと思ったら下の記事で練習しましょう。

www.momoyama-usagi.com

 

第8問.★関数のグラフ

関数 \[ f(x) = \frac{ e^{x} - e^{-x} }{ e^{x} + e^{-x} } \]で定義する。以下の問いに答えなさい。(配点 15)

(1)  f(x) の定義域と値域を求めなさい。
(2)  f(x) の増減と凹凸を調べ、 f(x) のグラフの概形を書きなさい。
(3)  f(x) の漸近線をすべて求めなさい。

 

(1) [4点]

定義域:すべての実数範囲(2点)
値域: -1 \leqq f(x) \leqq 1(2点)

\[ \begin{align*}
\frac{ e^{x} - e^{-x} }{ e^{x} + e^{-x} } = \frac{ e^{x} \left( e^{x} - e^{-x} \right) }{ e^x \left( e^{x} + e^{-x} \right) } = \frac{e^{2x} - 1}{e^{2x} + 1}
\end{align*} \] と変形できる。

また、\[ \begin{align*}
f'(x) & =  \frac{2 e^{2x} \left(e^{2x} + 1\right) - 2e^{2x} \left(e^{2x} - 1\right) }{\left(e^{2x} + 1\right)^2}
\\ & = \frac{ 4e^{2x} }{\left(e^{2x} + 1\right)^2}
\end{align*} \] なので、すべての  x の範囲において  f'(x) \gt 0 となり、単調増加なことがわかる。

また、\[ \lim_{x \to \infty} \frac{e^{2x} - 1}{e^{2x} + 1} = 1, \ \ \ \lim_{x \to - \infty} \frac{e^{2x} - 1}{e^{2x} + 1} = -1 \] なので、値域は  -1 \leqq f(x) \leqq 1 であることがわかる。

(2) [7点]

1回微分は(1)でしたので、もう1回微分するだけ。\[ \begin{align*}
f''(x) & = \frac{ 8e^{2x} \left(e^{2x} + 1\right)^2 - 4e^{2x} \cdot 4e^{2x} \left(e^{2x} + 1\right) }{ \left(e^{2x} + 1\right)^4}
\\ & = \frac{ 8e^{2x} \left(e^{2x} + 1\right) - 4e^{2x} \cdot 4e^{2x}}{ \left(e^{2x} + 1\right)^3}
\\ & = \frac{ -8e^{4x} + 8 e^{2x} }{ \left(e^{2x} + 1\right)^3}
\\ & = \frac{ 8e^{2x} \left( 1 - e^{2x} \right) }{ \left(e^{2x} + 1\right)^3}
\end{align*} \]と変形できるので、増減表は

f:id:momoyama1192:20190728130118g:plain

となり、

 

f:id:momoyama1192:20190728130048g:plain

と図示できる。

採点基準:

  • 1回微分、2回微分の結果にそれぞれ1点
  • 単調増加であることが示せていれば1点((1)で示していれば自動加点)
  •  x = 0 が変曲点であることに1点
  •  x \lt 0 で下に凸が分かれば1点
  •  x \gt 0 で上に凸がわかれば1点
  •  x = \pm 1 が漸近線になっていれば1点(正と負の無限大の極限が出せていれば自動加点)
  • グラフの図示ができていて1点

(3) [4点]

グラフより、漸近線は  y = 1,  y = -1 にある(2点×2)。

 

★問題講評★

数3ではおなじみ、増減表を書いてグラフの概形を書くタイプの問題でした。

計算のポイントとしては、 e^x を最初に掛けるところです。掛けると計算がだいぶ楽になります。

また、今回の関数  f(x) は双曲線関数  \tanh x と呼ばれます。
大学以降で習うので、興味がある人は調べてみましょう。

 

 

第9問.★関数の微分可能性と積分の応用

 

関数  f(x) を、\[\begin{align*} f(x) = \left\{ \begin{array}{l} x(x-3)^2 \ \  & (  x < 2)  \\ ax + b \ \ \ & (  x \geqq 2 ) \end{array}\right.  \end{align*} \]で定義する。このとき、次の問いに答えなさい。(配点 15)

(1)  f(x) x  = 2 で微分可能となるための  a, b の値をそれぞれ求めなさい。

(2)は次の[a], [b]のどちらかを解きなさい。どちらを解いても配点は変わらないので安心して選んでよい。

[a]  a,b はそれぞれ(1)で求めた値とする。 f(x) x 軸で囲まれた部分を  x 軸回りに1回転させて得られる回転体の体積  V を求めなさい。

[b]  a,b はそれぞれ(1)で求めた値とする。 f(x) x 軸で囲まれた部分の面積  S を求めなさい。

(1) [5点]

関数の微分可能性は、以下のように調べることができる。

 

関数の微分可能性

関数  f(x) x = a で微分可能なとき、

(a) \[ \lim_{x \to a+0 } f(x) = \lim_{x \to a-0 } f(x) = f(a) \]

(b) \[ \lim_{h \to +0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h} = \lim_{h \to -0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h} \]

が成立する。

今回は、 a = 2 なので、\[ \lim_{x \to 2-0 } x(x-3)^2 = 2 \\ \lim_{x \to 2+0 } ax + b = 2a + b\]より、 2a + b = 2 が成立(この式が出せていれば2点)。

また、\[\begin{align*} & \lim_{h \to -0} \frac{f(2+h) - f(2)}{h} \\ = &
\lim_{h \to -0} \frac{ (2+h)(2+h-3)^2 -2(2-3)^2 }{h} \\ = &
\lim_{h \to -0} \frac{ (2+h)(h^2-2h+1) - 2}{h} \\ = &
\lim_{h \to -0} \frac{2h^2 - 4h + 2 + h^3 - 2h^2 + h}{h} \\ = &
\lim_{h \to -0} \frac{h^3 - 3h}{h} \\ = &
-3
\end{align*} \]

\[\begin{align*} & \lim_{h \to +0} \frac{f(2+h) - f(2)}{h}
\\ = & \lim_{h \to -0} \frac{ a(2+h) + b - (2a + b) }{h} \\ = &
\lim_{h \to -0} \frac{ah}{h} \\ = &
a
\end{align*} \]となり、 a = -3 が成立する。また、 2a + b = 2 なので、 b = 2 - 2a = 8 となる。(左側極限と右側極限を調べて  a = -3 を出せれば2点、 b の値に1点

(2) [10点]

[a] 体積バージョン

下で示された曲線で囲まれた図形の面積公式を使う。

 

曲線で囲まれた図形の面積の積分公式

 a \leqq x \leqq b において、 f(x) \geqq g(x) のとき、2つの曲線  y = f(x),  y = g(x) と2直線  x = a,  x = b で囲まれた部分の面積  S は、\[ S = \int^{a}_{b} \left( f(x) - g(x) \right) \ dx \]で求められる。

 

まずは、 f(x) x 軸との交点を求める。

(i)  x \lt 2 のとき

 x(x-3)^2 = 0 を満たす点は  x = 0,3 の2つ。

条件を満たしているのは  x = 0 のとき。

(ii)  x \geqq 2 のとき

 -3x + 8 = 0 を満たす点は  x = 8/3 である。

よって  y = f(x) と2直線  x = 0,  x = 8/3 で囲まれた図形を  x 軸周りに回転させればよい。その体積は、\[\begin{align*} V = 
\pi \int^{2}_{0} \left( x(x-3)^2 \right)^2 \ dx + \pi \int^{ \frac{8}{3} }_{2} \left( -3x + 8 \right)^2 \ dx
\end{align*} \]となる。

あとは計算あるのみ。

\[ \begin{align*} &
\int^{2}_{0} \left( x(x-3)^2 \right)^2 \ dx
\\ = & \int^{2}_{0} x^6 + 36x^4 + 81x^2 - 12x^5 + 18x^4 - 108x^3 \ dx
\\ = & \int^{2}_{0} x^6 - 12 x^5 + 54x^4 - 108x^3 + 81x^2 \ dx
\\ = & \left[ \frac{1}{7} x^7 - 2x^6 + \frac{54}{5} x^5 - 27 x^4 + 27 x^3   \right]^{2}_{0}
\\ = & \frac{1}{7} \cdot 128 - 128 + \frac{54}{5} \cdot 32 - 27 \cdot 16 + 27 \cdot 8
\\ = & \frac{640}{35} + \frac{378}{35} \cdot 32 - 128 - 216
\\ = & \frac{640}{35} + \frac{12096}{35} - \frac{12040}{35}
\\ = & \frac{696}{35}
\end{align*} \]

 -3x + 8 = t とおく。 -3 dx = dt となり、積分範囲は  2 \to 0 となる。

\[ \begin{align*} &
\int^{ \frac{8}{3} }_{2} \left( -3x + 8 \right)^2 \ dx
\\ = & \int^{0}_{2}  t^2 \cdot \left( - \frac{1}{3} \right) \ dt
\\ = & \frac{1}{3} \int^{2}_{0} t^2 \cdot \ dt
\\ = & \frac{1}{3} \left[ \frac{1}{3} t^3 \right]^{2}_{0}
\\ = & \frac{8}{9}
\end{align*} \]

となる。よって、\[\begin{align*} &
\pi \int^{2}_{0} \left( x(x-3)^2 \right)^2 \ dx + \pi \int^{ \frac{8}{3} }_{2} \left( -3x + 8 \right)^2 \ dx
\\ = & \pi \left( \frac{696}{35} + \frac{8}{9} \right) \\ = & \frac{6544}{315} \pi
\end{align*} \]と求めることができます。

 

採点基準

  •  f(x) の交点  x = 0, 8/3 に各1点
  • 体積を出す公式が掛けていれば5点(π忘れは-1、以降は引かない)
  • 2つの積分が出せて2点(各1点)
  • 答えに1点

 

[b] 面積バージョン

まずは、 f(x) x 軸との交点を求める。

(i)  x \lt 2 のとき

 x(x-3)^2 = 0 を満たす点は  x = 0,3 の2つ。

条件を満たしているのは  x = 0 のとき。

(ii)  x \geqq 2 のとき

 -3x + 8 = 0 を満たす点は  x = 8/3 である。

 

あとは下で示された曲線で囲まれた図形の面積公式を使う。

 

曲線で囲まれた図形の面積の積分公式

 a \leqq x \leqq b において、 f(x) \geqq g(x) のとき、2つの曲線  y = f(x),  y = g(x) と2直線  x = a,  x = b で囲まれた部分の面積  S は、\[ S = \int^{a}_{b} \left( f(x) - g(x) \right) \ dx \]で求められる。

その面積は、\[\begin{align*} S = 
\int^{2}_{0} x(x-3)^2  \ dx + \pi \int^{ \frac{8}{3} }_{2}  -3x + 8 \ dx
\end{align*} \]となる。

あとは計算あるのみ。

\[ \begin{align*} &
\int^{2}_{0} x(x-3)^2  \ dx
\\ = & \int^{2}_{0} x^3 - 6x^2 + 9x \ dx
\\ = & \left[ \frac{1}{4} x^4 - 2x^3 + \frac{9}{2} x^2   \right]^{2}_{0}
\\ = & \frac{1}{4} \cdot 16 - 2 \cdot 8 + \frac{9}{2} \cdot 4
\\ = & 4 - 16 + 18
\\ = & 6
\end{align*} \]

 -3x + 8 = t とおく。 -3 dx = dt となり、積分範囲は  2 \to 0 となる。

\[ \begin{align*} &
\int^{ \frac{8}{3} }_{2}  -3x + 8  \ dx
\\ = & \int^{0}_{2}  t \cdot \left( - \frac{1}{3} \right) \ dt
\\ = & \frac{1}{3} \int^{2}_{0} t \cdot \ dt
\\ = & \frac{1}{3} \left[ \frac{1}{2} t^2 \right]^{2}_{0}
\\ = & \frac{1}{3} \cdot \frac{1}{2} \cdot 4
\\ = & \frac{2}{3}
\end{align*} \]

より、面積  S は、\[\begin{align*} S & = 
\int^{2}_{0} x(x-3)^2  \ dx + \pi \int^{ \frac{8}{3} }_{2}  -3x + 8 \ dx
\\ & = 6 + \frac{2}{3} = \frac{20}{3}
\end{align*} \]となる。

 

採点基準

  •  f(x) の交点  x = 0, 8/3 に各1点
  • 面積を出す公式が掛けていれば3点
  • 2つの積分結果に各2点(不定積分まで求められていれば各1点与える)
  • 答えに1点

 

★問題講評★

(1)は微分可能性を調べる基本的な問題でした。

(2)

面積バージョンは数3ではおなじみの問題でしたね。手頃な計算量なので差がついたかと思われます。

体積バージョンは難問ではないのですが、想像以上に計算がえげつなかったかと思われます。
解説書いてて思ったのですが、想像以上の計算量でびっくりしました()

制限時間があるテストの場合、立式だけをして別の問題を解きましょう。この問題の計算に時間をかけすぎると他の問題を解く時間がなくなってしまいます。(今回の場合立式までできていれば10点満点中7点はあるので)

 

第10問.広義積分の計算

つぎの広義積分を求めなさい。ただし、(2)において  p は定数である。 p の値によって結果が変わる可能性があるので、適切な場合分けを行い広義積分を求めること。(配点  8)

(1) \[ \int^{\infty}_{0} \frac{1}{\sqrt{e^x - 1}} \ dx \]

(2) \[ \int^{\infty}_{1} \frac{1}{x^p} \ dx \]

 ★解説★

(1)

この問題、実にいやらしい問題である。

あ、無限大が含まれてる広義積分ね!! と思った人。

よく見てください。下限の0のほうも実は定義域を脱しているのでこちらも文字を置いてから極限をとる必要があるんです!

でも、どっちにしろこのままでは計算がめんどくさいので置換を行う(まだ文字を置く必要はない)。


いったん  \sqrt{e^x - 1} t とおく。
すると、積分範囲  0 \to \infty になる(変わるとは言っていない)。

また、 e^x - 1 = t^2 なので、 e^x \ dx = 2t \ dt、つまり、\[ dx = \frac{2t}{e^x} = \frac{2t}{t^2 +1} \]と変化する。

では、積分をする。2変数  \epsilon, R の極限を取るのは大変なので、つぎのように計算を行うのがよい。\[ \begin{align*} &
\int^{R}_{ \frac{1}{R} } \frac{1}{\sqrt{e^x - 1}} \ dx 
\\ = & \int^{R}_{ \frac{1}{R} } \frac{1}{t} \cdot \frac{2t}{t^2 +1}  \ dt
\\ = & 2 \int^{R}_{ \frac{1}{R} } \frac{1}{t^2 +1}  \ dt
\\ = & 2 \left[ \tan^{-1} t  \right]^{R}_{ \frac{1}{R} }
\\ = & 2 \left( \tan^{-1} R - \tan^{-1} \frac{1}{R} \right)
\end{align*} \]となる。

ここで、\[ \lim_{R \to \infty} \tan^{-1} R - \tan^{-1} \frac{1}{R} = \frac{\pi}{2} \]なので、 \[ \int^{\infty}_{0} \frac{1}{\sqrt{e^x - 1}} \ dx = 2 \cdot \frac{\pi}{2} = \pi \]となる。

 

(2)

こちらも無限大が含まれている広義積分なので、いったん無限大を  R とおく。

\[ \begin{align*} &
\int^{R}_{ 1 } \frac{1}{ x^p } \ dx 
\\ = & \int^{R}_{1} x^{-p} \ dx 
\\ = & \left[ (1-p) x^{1-p} \right]^{R}_{ 1 }
\\ = & \frac{R^{1-p} - 1 }{1-p}
\end{align*} \]となる。

このとき、\[ \lim_{R \to \infty} R^{1-p}\]が収束するためには、 R の指数が0未満になっていなければならない。

なので、 1- p \lt 0、つまり  1 \lt p のときは収束し、それ以外のときは発散する。

また、収束するときの極限値は、\[ \lim_{R \to \infty} R^{1-p}  = 0 \]より、\[
\int^{\infty}_{ 1 } \frac{1}{  x^p } \ dx  = \frac{1}{p-1} \]となる。

 

★問題講評★

(1)は無限大に引っ張られすぎて0が定義域外であることを見落とさないようにしましょう。また、(2)のように場合分けをして答えを出す広義積分もたまに出題されるので練習をしておきましょう。

広義積分の復習をしたい方はこちらの記事をご覧ください。

www.momoyama-usagi.com

 

さいごに(全体を通じて)

今回の解析1本番レベル模試では、計算のテクニックを知ってるか知らないかで計算量が変わる問題がかなりあったため、点数差が出てくるかと思われます。

今回の本番レベル模試で解析学(1変数)の苦手な分野などを把握し、練習の補助になれば幸いです。

 

本番レベル模試 番外編「For Ultra-Analyzers」の 解説も用意しているので番外編を解いて見たい人はこちらの記事も見てください!

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