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工業大学生ももやまのうさぎ塾

4年間+2年間の工業大学・大学院で学んだ知識やためになることを投稿していきます

解析1 本番レベル模試 For Ultra-Analyzers 前編(定期試験・編入学・院試・数検対策)

こんにちは、ももやまです。

今回は行基本変形サークル [ @kit_matrix ] さんに作っていただいた本番レベル模試の番外編「For Ultra-Analyzers」の前半部分の問題をお借りして解説をつくりました!

定期試験、編入学、院試、数検対策にぜひ挑戦してみてください!

なお、まだ本編にチャレンジしていない方は先に本編を解いてみるのをおすすめします!

本編はこちらからご覧いただけます!

www.momoyama-usagi.com

 

なお、★がついている問題は高校生(数3習っている人)なら解けるので高校生のチャレンジもお待ちしております!

 

 

 

 

注意:1回問題を解いてみてから解説を見ましょう!
実力確認だと思って!!

 

問題1 逆三角関数

以下の問いに答えなさい。

(1)  \sin^{-1} x,  \cos^{-1} x x に関する1階導関数を求めなさい。

(2) \[ \sin^{-1} \frac{1}{114514} + \cos^{-1} \frac{1}{114514} \]の値を求めなさい。

 

★解説★

(1) \[ \sin^{-1} = \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} , \ \ \ \ \cos^{-1} = - \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} \]である。

(この導関数は頻出なので大学生の皆さんは頭の中に必ずいれておきましょう。)

(2) 関数  f(x) を、\[ f(x) = \sin^{-1} x + \cos^{-1} x\] とします。この関数の導関数  f'(x) は、\[ f'(x) =  \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} - \frac{1}{\sqrt{1-x^2}} = 0 \]となり、 x の値にかかわらず  f(x) の値が変わらない定数関数なことがわかります。また、例えば、\[ f(\frac{1}{2}) = \sin^{-1} \frac{1}{2} + \cos^{-1} \frac{1}{2} = \frac{\pi}{6} + \frac{\pi}{3} = \frac{\pi}{2} \]となりますね。なので、当然\[ \sin^{-1} \frac{1}{114514} + \cos^{-1} \frac{1}{114514} = \frac{\pi}{2} \]と求められます。

 

(2)の別解

 x = \sin \frac{1}{114514} とすると、 x = \cos \left(\frac{\pi}{2} - \frac{1}{114514} \right) と表せます。よって、\[\begin{align*} &
\sin^{-1} \sin \frac{1}{114514} + \cos^{-1} \cos \left(\frac{\pi}{2} - \frac{1}{114514} \right) \\ = & \frac{1}{114514} + \left(\frac{\pi}{2} - \frac{1}{114514} \right) \\ = &  \frac{\pi}{2}
\end{align*} \]が示せます。

 

逆三角関数の復習をしたい方はこちらをご覧ください。

www.momoyama-usagi.com

 

★問題2 部分分数分解を用いた積分

つぎの定積分を求めなさい。\[ \int^{2}_{1} \frac{1}{x^3+1} \ dx \]

 

★解説★

 x^3 + 1 は、\[ x^3 + 1 = (x+1) \left( x^2 - x + 1 \right) \]と因数分解できる。

つまり、\[
\frac{2}{x^3+1} = \frac{a}{x+1} + \frac{bx + c}{x^2 - x + 1}
\]と変形できる。

両辺に  x^3+1 を掛けると、\[ 2 = a \left( x^2 - x + 1 \right) + (bx + c)(x+1) \] となる。

 x = -1 のとき、 3a = 2,  a = 2/3
 x = 0 のとき、 2 = a + c,  c = 4/3
 x = 1 のとき、 2 = a + 2b + 2c, \[ b = 1 - \frac{1}{3} - \frac{4}{3} = - \frac{2}{3} \]となるので、 \[
\frac{2}{x^3+1} = \frac{2}{3} \cdot \frac{1}{x+1} - \frac{2}{3} \cdot \frac{x - 2}{x^2 - x + 1}
\]と部分分数分解できる。よって、\[
\int^{2}_{1} \frac{2}{x^3+1} \ dx = \frac{2}{3} \int^{2}_{1}  \frac{1}{x+1} \ dx - \frac{2}{3} \int^{2}_{1} \frac{x - 2}{x^2 - x + 1} \ dx
\]を求めればよい。

ここで、\[\begin{align*}  & \int^{2}_{1} \int \frac{1}{x+1} \ dx
\\ = & \left[ \log | x + 1 | \right]^{2}_{1}
\\ = & \ \log 3 - \log 2
\end{align*} \]となる。また、

\[\begin{align*}  & \int^{2}_{1} \frac{x - 2}{x^2 - x + 1} \ dx
\\ = & \frac{1}{2} \int^{2}_{1} \frac{2x - 1}{x^2 - x + 1} \ dx - \frac{3}{2} \int^{2}_{1} \frac{1}{x^2 - x + 1} \ dx
\end{align*} \]となる。ここで、
\[\begin{align*}  & \int^{2}_{1} \frac{2x - 1}{x^2 - x + 1} \ dx
\\ = & \left[ \log \left( x^2 - x + 1 \right) \right]^{2}_{1}
\\ = & \ \log 3 
\end{align*} \]

\[\begin{align*}  & \int^{2}_{1} \frac{1}{x^2 - x + 1} \ dx
\\ = & \int^{2}_{1} \frac{1}{\left( x - \frac{1}{2} \right)^2 + \frac{3}{4}} \ dx
\end{align*} \]となるので、\[ x - \frac{1}{2} = \frac{\sqrt{3}}{2} t, \]とすると、\[ dx = \frac{\sqrt{3}}{2} \ dt,\ \ \ \ \frac{\sqrt{3}}{3} \to \sqrt{3} \]となるので、\[\begin{align*}  & \int^{2}_{1} \frac{1}{\left( x - \frac{1}{2} \right)^2 + \frac{3}{4}} \ dx
\\ = & \int^{2}_{1} \frac{1}{\frac{3}{4} t^2 + \frac{3}{4}} \ dx
\\ = & \frac{4}{3} \int^{ \sqrt{3} }_{ \frac{\sqrt{3}}{3} } \frac{1}{t^2 + 1} \cdot \frac{\sqrt{3}}{2} \ dt
\\ = & \frac{2 \sqrt{3}}{3} \int^{ \sqrt{3} }_{ \frac{\sqrt{3}}{3} } \frac{1}{t^2 + 1} \ dx
\\ = & \frac{2 \sqrt{3}}{3} \left[ \log \tan^{-1} t \right]^{ \sqrt{3} }_{ \frac{\sqrt{3}}{3} } 
\\ = & \frac{2 \sqrt{3}}{3} \left( \frac{\pi}{3} - \frac{\pi}{6} \right)
\\ = & \frac{ \sqrt{3} }{9} \pi
\end{align*} \]なので、\[\begin{align*}  & \int^{2}_{1} \frac{x - 2}{x^2 - x + 1} \ dx
\\ = & \frac{1}{2} \cdot \log 3 - \frac{3}{2} \cdot  \frac{ \sqrt{3} }{9} \pi
\\ = & \frac{1}{2} \log 3 - \frac{\sqrt{3}}{6} \pi
\end{align*} \]となる。よって、\[ \begin{align*} & 
\int^{2}_{1} \frac{2}{x^3+1} \ dx
\\ = & \frac{2}{3} (\log 3 - \log 2) - \frac{2}{3} \left( \frac{1}{2} \log 3 - \frac{\sqrt{3}}{6} \pi \right)
\\ = & \frac{1}{3} \log 3 - \frac{2}{3} \log 2 + \frac{ \sqrt{3} }{9} \pi
\end{align*} \]となる。

 

部分分数分解を用いた積分を練習したい人はこちらから↓

www.momoyama-usagi.com

 

★問題3 連続性・微分可能性の判定

関数  f(x) = |x| について考える。ただし、 |x| x の絶対値を表す。

(1)  f(x) x = 0 で連続か。
(2)  f(x) x = 0 で微分可能か。

 

★解説★

おなじみ連続性、微分可能性の判定問題ですね。

連続性の判定方法、微分可能性の判定方法を下にしめします。

 

関数の連続性の判定

関数  f(x) x = a で連続であるということは、\[ \lim_{x \to a+0 } f(x) = \lim_{x \to a-0 } f(x) = f(a) \]が成立することである。

 

 

関数の微分可能性の判定

関数  f(x) x = a で微分可能ということは、\[ \lim_{h \to +0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h} = \lim_{h \to -0} \frac{f(a+h) - f(a)}{h} \]

なお、関数  f(x) x = a で微分可能である場合、 x = a で連続である。

(微分可能であれば連続であることは言えるがその逆(連続であれば微分可能)は言えないので要注意!)

 (1) 

 f(0) = 0 である。また、\[ \lim_{x \to +0} |x| = \lim_{x \to +0} x = 0 \\ \lim_{x \to -0} |x| = \lim_{x \to -0} -x = 0 \]より、\[ \lim_{x \to +0} f(x) =  \lim_{x \to -0} f(x) = f(0) \]を満たすので連続であるといえる。

(2)

\[ \lim_{h \to +0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} = \frac{h}{h} = 1 \\ \lim_{h \to -0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} = \frac{-h}{h} = -1\]となり、\[ \lim_{h \to +0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} \not = \lim_{h \to -0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} \]なので微分可能ではない。

 

今回は連続なものであっても微分可能ではない反例の1つでした。

 

問題4 ガンマ関数

関数  f(x), 数列  \{ a_n \} をそれぞれつぎのように定義する。\[ f(x) = \int^{\infty}_{0} t^{x-1} e^{-t} \ dt, \ \ \ a_n = f(n) \]このとき、 a_n を求めなさい。

おなじみガンマ関数の問題ですね。
広義積分を使います。

(1)  n = 1 のとき、\[\begin{align*} & \int^{R}_{0} e^{-t} \ dt
\\ = & \left[ - e^{-t} \right]^{R}_{0}
\\ = & 1 - \frac{1}{e^R}
\end{align*} \]となる。\[ \lim_{R \to \infty} \frac{1}{e^R} = 0 \]なので、\[ \int^{R}_{0} e^{-t} \ dt = 1 \]となる。

 n のとき、 n - 1 の形で表してみる。

つまり、\[ \int^{\infty}_{0} t^{x-2} e^{-t} \ dt \] の形が出てくるように積分を行う。\[\begin{align*} & \int^{R}_{0} t^{x-1} e^{-t} \ dt
\\ = & \left[ - t^{x-1} e^{-t} \right]^{R}_{0} - (x-1) \int^{R}_{0} - t^{x-2} e^{-t} \ dt
\\ = & \left[ - t^{x-1} e^{-t} \right]^{R}_{0} + (x-1) \int^{R}_{0}  t^{x-2} e^{-t} \ dt
\\ = & \frac{R^{x-1}}{e^R} + (x-1) \int^{R}_{0} - t^{x-2} e^{-t} \ dt
\end{align*} \]となる。ここで、\[ \lim_{R \to \infty} \frac{R^{x-1}}{e^R} = 0 \]なので、\[
\int^{\infty}_{0} t^{x-1} e^{-t} \ dt = (x-1) \int^{\infty}_{0} - t^{x-2} e^{-t} \ dt
\]で表される。

よって、 a_n = (n-1) a_{n-1} と表される。よって、 a_n の値は、\[
a_n = (n-1) \cdot (n-2) \cdot \cdots \cdot 2 \cdot 1 = (n-1)! \]となる。

 

ガンマ関数は階乗を整数範囲ではなく、実数範囲に拡張した画期的な関数です。
院試などでもよく出題されるので必ず(階乗になる)仕組みは理解しておきましょう。

広義積分の復習をしたい人はこちらから↓

www.momoyama-usagi.com

 

★問題5 三角関数のn乗の積分

つぎの数列  I_n について考える。以下の問いに答えなさい。\[ I_n = \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^n x \ dx \]

(1) \[ \cos^n = \cos^{n-1} \cos x \]に着目して部分積分を行い、 I_n についての漸化式を求めなさい。

(2)  n \geqq 2 のとき、 I_n を偶奇に分けて求めなさい。

(1)

\[ \begin{align*} 
I_n & = \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^n x \ dx \\ & = \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^{n-1} \cos x
\\ & = \left[ \cos^{n-1} x \sin x \right]^{ \frac{\pi}{2} }_{0} - \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \left( - (n-1) \cos^{n-2}x  \sin x \right) \sin x \ dx
\\ & = (n-1) \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^{n-2} x \sin^2 x \ dx
\\ & = (n-1) \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^{n-2} x \left( 1 - \cos^2 x \right) \ dx
\\ & =  (n-1) \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^{n-2} x  \ dx - (n-1) \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^{n} x  \ dx
\\ & = (n-1) I_{n-2} - (n-1) I_n
\end{align*} \]と表されるので、\[  n I_n = (n-1) I_{n-2} \]となる。よって、\[ I_n = \frac{n-1}{n} I_{n-2} \]と表される。

 

(2)

 n = 0, 1 のとき(初期値)を求める*1

\[\begin{align*}
I_0 & =  \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^0 x \ dx 
\\ & = \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} 1 \ dx 
\\ & = \frac{\pi}{2}
\end{align*} \]\[\begin{align*}
I_1 & =  \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos^1 x \ dx 
\\ & = \int^{ \frac{\pi}{2} }_{0} \cos x \ dx 
\\ & = \left[ \sin x \right]^{ \frac{\pi}{2} }_{0} 
\\ & = 1
\end{align*} \]

となるので、 n が偶数のときは、\[
I_n = \frac{n-1}{n} \cdot \frac{n-3}{n-2} \cdot \cdots \cdot \frac{1}{2} \cdot \frac{\pi}{2} \]となり、 n が奇数のときは、\[
I_n = \frac{n-1}{n} \cdot \frac{n-3}{n-2} \cdot \cdots \cdot \frac{2}{3} \cdot 1 \]となる。

 

三角関数の  n 乗の定積分のやり方を頭にいれておかないと1発で解くのは難しいかもしれません…。

★問題6 媒介変数表示で表された曲線の長さ

媒介変数表示で表される曲線\[
x = \cos^3 t , \ \ \ y = 3 \sin t - \sin^3 t , \ \ \ ( 0 \leqq t \leqq 2 \pi)
\]の全長を  L とおく。 L を求めなさい。

 

★解説★

媒介変数で表される曲線の長さ  L の公式を下に示す。

 

媒介変数表示の場合の曲線の長さL

曲線 \[ x = f(t), \ \ \ y = g(t) , \ \ \ ( a \leqq t \leqq b) \]で表される曲線の全長  L は、\[
\begin{align*} &
\int^{b}_{a} \sqrt{ \left( \frac{dx}{dt} \right)^2 + \left( \frac{dy}{dt} \right)^2 } \ dt
\\ = & \int^{b}_{a} \sqrt{ \left( f'(t) \right)^2 + \left( g'(t) \right)^2 } \ dt
\end{align*} \]と求められる。

あとはこの公式に入れてゴリ押し。

\[\begin{align*} &
\int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ \left( \frac{dx}{dt} \right)^2 + \left( \frac{dy}{dt} \right)^2 } \ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ \left( - 3 \cos^2 t \sin t \right)^2 + \left( 3 \cos t - 3 \sin^2 t \cos t \right)^2} \ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ 9 \cos^4 t \sin^2 t  + \left( 3 \cos t \left(1 - \sin^2 t \right) \right)^2 } \ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ 9 \cos^4 t \sin^2 t  + 9 \cos^2 t \left(1 - \sin^2 t \right)^2} \ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ 9 \cos^4 t \sin^2 t  + 9 \cos^2 t \left( \cos^2 t \right)^2} \ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ 9 \cos^4 t \sin^2 t  + 9 \cos^4 t \cos^2}\ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ 9 \cos^4 t  \left( \sin^2 t +  \cos^2 t \right) } \ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} \sqrt{ 9 \cos^4 t } \ dt
\\ = & \int^{2 \pi}_{0} 3 \cos^2 t \ dt
\\ = & \ 3 \int^{2 \pi}_{0} \frac{1}{2} \left( 1 + \cos 2t \right) \ dt
\\ = & \ \frac{3}{2} \int^{2 \pi}_{0}  1 + \cos 2t  \ dt
\\ = & \ \frac{3}{2} \left[ t + \frac{1}{2} \sin 2t  \right]^{2 \pi}_{0}
\\ = & \ \frac{3}{2} \cdot 2 \pi
\\ = & \ 3 \pi
\end{align*} \]と求められる。

 

 y = f(x) 表記(陽関数表記)の場合の曲線の長さ  L の公式も書いておきます。

 

y = f(x) 表記(陽関数)の場合の長さL

 y = f(x),  (  a \leqq x \leqq b )で表される曲線の全長  L は、\[
\begin{align*} &
\int^{b}_{a} \sqrt{ 1 + \left( \frac{dy}{dx} \right)^2 } \ dt
\\ = &\int^{b}_{a} \sqrt{ 1 + \left( f'(x) \right)^2 } \ dt
\end{align*} \]と求められる。

 

曲線の長さの公式を覚えてないと解けないうえ、代入できたとしても変形が厄介なのでこの問題もかなりの微積の経験量が必要となってきますね。

★問題7 置換積分

つぎの不定積分\[ \frac{1}{x} \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } \ dx \]を計算しなさい。

ヒント\[ \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } = t \]とおくとよい。

 

★解説★

\[ \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } = t \] とおく。\[ \frac{1-x}{x+1} = t^2 \]なので、

\[\begin{align*} &
\frac{d}{dx} \frac{1-x}{x+1}
\\ = & \frac{-1(x+1) - (1-x) }{(x+1)^2}
\\ = & \frac{ -2 }{(x+1)^2}
\end{align*} \]より、\[  - \frac{2}{(1+x)^2} dx = 2t dt \\ dx = -t (1+x)^2 \ dt\] となる。

\[ \begin{align*} &
\int \frac{1}{x} \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } \ dx
\\ = &\int \frac{t}{x}  \cdot \left( -t (1+x)^2 \right) \ dt
\\ = & \int - t^2 \cdot \frac{(1+x)^2}{x} \ dt
\end{align*} \]

ここで、\[ 1 - x = t^2 (1+x) \\ t^2 x + x + t^2 - 1 = 0 \\ \left( 1 + t^2 \right) = 1 -t^2 \\ x = \frac{1-t^2}{1+t^2} \]となるので、\[ \begin{align*} &
\frac{(1+x)^2}{x}
\\ = & x + 2 + \frac{1}{x}
\\ = & \frac{1-t^2}{1+t^2} + 2 + \frac{1 + t^2}{1- t^2}
\\ = & \frac{ \left( 1 - t^2 \right)^2 + 2 \left( 1 - t^2 \right) \left( 1 + t^2 \right) + \left( 1 + t^2 \right)^2 }{1 - t^4}
\\ = & \frac{1 - 2t^2 + t^4 + 2 - 2t^4 + 1 + 2 t^2 + t^4}{1 - t^4}
\\ = & \frac{4}{1 - t^4}
\\ = & \frac{-4}{ t^4 - 1 }
\end{align*} \]となる。よって、\[ \begin{align*} &
\int - t^2 \cdot \frac{(1+x)^2}{x} \ dt
\\ = & \int \frac{4t^2}{ t^4 - 1 } \ dt
\end{align*} \]となる。

 

ここで、\[ t^4 - 1 = \left( t^2 + 1 \right) (t + 1) (t-1)\]と変形できるので、\[ \frac{4t^2}{t^4 - 1} = \frac{a}{t+1} + \frac{b}{t-1} + \frac{ct+d}{t^2 + 1} \]と部分分数分解できる。

ここで、両辺を  t^4 - 1 倍すると、\[ 4t^2 = (t-1) \left( t^2 + 1 \right) a + (t+1) \left( t^2 + 1 \right) b + (t+1)(t-1) (ct+d) \]となる。

(a)  t = 1 のとき、 4 = 4b より  b = 1
(b)  t = -1 のとき、 4 = -4a より、 a  =-1
(c)  t = i のとき、\[ -4 = (ci + d)(i+1)(i-1) = -2(ci + d) \\ ci + d = 2 \]より、 c = 0, d = 2

よって、\[\int \frac{4t^2}{ t^4 - 1 } \ dt = \int \frac{1}{ t - 1 } \ dt -\int \frac{1}{ t + 1 } \ dt + 2 \int \frac{1}{1+t^2} \]を計算すればOK。

\[\begin{align*}  \int \frac{1}{ t - 1 } \ dt  & = \log \left| t - 1  \right|  = \log \left| \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } - 1  \right| \end{align*} \] 
 \[\begin{align*}  \int \frac{1}{ t + 1 } \ dt  & = \log \left| t + 1  \right| = \log \left| \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } + 1  \right| \end{align*} \]
  \[\begin{align*}   \int \frac{1}{ t^2 + 1 } \ dt  & = \tan^{-1} t  = \tan^{-1} \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } \end{align*} \]となるので、\[ \begin{align*} & \frac{1}{x} \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } \ dx
\\ = & \  \log \left| \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } - 1  \right| - \log \left| \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } + 1  \right| + 2 \tan^{-1} \sqrt{ \frac{1-x}{x+1} } \end{align*} \]

 

ちょっと計算量が多い置換積分の問題でした。
この程度の計算量のものが解けてくると計算力の自信をもってもいいと思います。

 

さいごに

今回は解析1の本番レベル模試のおまけ問題「For Ultra-Analyzers」の前編の解説についてまとめました。

今回は比較的計算量が多めの問題が多かったので微積の練習となれば幸いです。
私も結構計算に戸惑いました…(´;ω;`)

 

後半の解説はこちら! まだまだ続くよ!

www.momoyama-usagi.com

*1:今回の問題では  n \leqq 2 なので、本当は初期値は  n = 2,3 からのほうがよい。でも計算結構めんどくさいので許してください。