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工業大学生ももやまのうさぎ塾

4年間+2年間の工業大学・大学院で学んだ知識やためになることを投稿していきます

(期末試験・編入学・院試・数検対策)線形代数1 総復習テスト:前編(解説付き)

こんにちは、ももやまです。

ツイッターに線形代数の基礎の復習のためのちょうどいいレベルの模試がとあるサークル様が作成していたので貼ります!

今回は行基本変形 [ @kit_matrix ] さんに特別に許可をいただき、こちらのサイトで解説を作成することにしてみました。本当にありがとうございます…!

マーク部門と記述部門の2つにわかれていたので、今回はマーク部門を、次回は記述部門の解説をしていきたいと思います。  

 

※注意

できれば1回自分で解いてから解説を見ましょう。
実力確認用のテストなので……。

 

第1問.行列の演算 

行列  A,B,C を \[
A = \ \left( \begin{array}{ccc} 3 & 1 & 4 \\ 1 & 5 & 9 \\ 2 & 6 & 5 \\ 3 & 5 & 8  \end{array} \right) , B  = \ 
\left( \begin{array}{ccc} 3 & 5 & 4 \\ 2 & 0 & 6 \\ 8 & 6 & 3   \end{array} \right) , C  = \ 
\left( \begin{array}{ccc} 1 & 1 & 2  & 9 \\ 3 & 1 & 0 & 4 \\ 1 & 4 & 3 & 9  \end{array} \right)
\]と定義する。また、次の⓪〜⑨までの演算を考える。ただし、 {}^t\!A は行列  A の転置行列を表す。*1
(配点     6)

 

★選択肢★
 A + B   ①  A + {}^t\!C   ②  AB   ③  A {}^t\!C
 A + CA   ⑤  B+CB   ⑥  {}^t\!A + BC 
{}^t\!A + {}^t\!C B   ⑧  (A + {}^t\!C) B   ⑨  {}^t\!(A + {}^t\!C) B

(1) 演算 ⓪〜⑨の中で、実際に演算が可能であるものをすべて選びマークせよ。[  1  ]

(2) 演算 ⓪〜⑨の中で、演算結果が  C と同じ型の行列となるものをすべてマークせよ。[  2  ]

行列  A は4×3行列、行列  B は 3×3行列、行列  C は3×4行列である。
また、転置行列  {}^t\!A は3×4行列、 {}^t\!C は4×3行列となる。

⓪〜⑨の行列の計算可否、計算可能の場合は計算結果のサイズを調べる。

行列の和:行数と列数が完全一致していたときのみ演算可
     答えは元の行数と列数と一緒

行列の積:左側の列数と右側の行数が一致しているときのみ演算可
     答えは左側行数×右側列数の行列となる

⓪:行列のサイズ同士が違う演算はできない
①:4×3行列と4×3行列の和は4行3列行列
②:4×3行列と3×3行列の積なので結果は4行3列行列
③:4×3行列と4×3行列の積は計算できない
④: CA は3×4行列と4×3行列の積なので計算でき、3×3行列となるが、 A は4×3行列なので足し算ができずに演算ができない。
⑤: CB は3×4行列と3×3行列の積、演算できない。
⑥: BC は3×3行列と3×4行列の積、結果は3×4行列、 A も3×4行列となり、計算可能。結果は3行4列行列
⑦: {}^t\!C B は4×3行列と3×3行列の積なので4×3行列となるが、 {}^t\!A は3×4行列なので演算できない。
⑧: A + {}^t\!C はともに4行3列なので計算可、 B は3×3行列なので結果は4行3列、計算できる。
⑨: {}^t\!(A + {}^t\!C) B は3×4行列、 B は3×3行列なので計算不可。

これを踏まえて問題を解く。

(1) 演算が可能なのは、①・②・⑥・⑧。(3点) [  1  ]
(2) 結果が  C と同じ型(3行4列)となるのは⑥。(3点) [  2  ]

合計6点。間違えたくない問題だ。

 

★コメント★

行列の和と積の計算可能かどうかの判別は基礎中の基礎であるが、このように転置行列が入ってきたり全て選べの形式になると結構プレッシャーがかかる問題となるので慎重に解いていきましょう。

 

第2問.行列の演算 

行列  A,B を \[
A = \ \left( \begin{array}{ccc} 0 & 3 & 2 \\ 1 & 2 & 3 \\ 3 & 0 & 4  \end{array} \right) , B  = \ 
\left( \begin{array}{ccc} 7 & 1 & 2 \\ -1 & 0 & 2 \\ 0 & -3 & -4   \end{array} \right)
\]と定義する。

このとき、以下の計算に該当する数を解答せよ。例えば、行列  A + B の (2,1) 成分は解答欄 [  3  ] に解答し、行列  A+B の (2,2) 成分は解答欄 [  4  ] に解答せよ。他の解答欄についても同様の要領で解答せよ。ただし、番号が記入されず空欄となっている成分については、解答しなくてよい。
(配点     9)\[
(1) \ \ A + B = \left( \begin{array}{ccc} \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] \\ \left[ \ \ \ 3 \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ 4 \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ 5 \ \ \ \right] \\ \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right]  \end{array} \right) \] \[ (2) \ \
AB = \left( \begin{array}{ccc} \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] \\ \left[ \ \ \ 6 \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ 7 \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ 8 \ \ \ \right] \\ \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right]  \end{array} \right) \] \[ (3) \ \
AB = \left( \begin{array}{ccc} \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] \\ \left[ \ \ \ 9 \ \ \ \right] & \left[ \ \ 10 \ \ \right] & \left[ \ \ 11 \ \ \right] \\ \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right] & \left[ \ \ \ \ \ \ \ \ \right]  \end{array} \right) \]

基本的な行列の演算だが、1つマーク式特有の注意したほうがいいポイントがある。
それは、余計な部分は計算をするな! というところだ。

マーク式の場合は過程が見られないので、計算結果だけ合っていればどんな解き方をしてもOKになる。ということで、それを踏まえて計算をしていく。

\[ (1) \ \  A + B = 
\left( \begin{array}{ccc} ? & ? & ?  \\ 1-1 & 2+0 & 3+2  \\ ? & ? & ? \end{array} \right) = \left( \begin{array}{ccc} ? & ? & ?  \\ 0 & 2 & 5  \\ ? & ? & ? \end{array} \right)
\]  \[ (2) \ \  AB = 
\left( \begin{array}{ccc} ? & ? & ?  \\ 7-2+0 & 1+0-9 & 2+4-12  \\ ? & ? & ? \end{array} \right) = \left( \begin{array}{ccc} ? & ? & ?  \\ 5 & -8 & -6  \\ ? & ? & ? \end{array} \right)
\] \[ (3) \ \  BA = 
\left( \begin{array}{ccc} ? & ? & ?  \\ 6 & -3 & -2+8  \\ ? & ? & ? \end{array} \right) = \left( \begin{array}{ccc} ? & ? & ?  \\ 6 & -3 & 6  \\ ? & ? & ? \end{array} \right)
\]

ということで、答えは

[  3  ] :  0  [  4  ] :  2 [  5  ] :  5 
[  6  ] :  5  [  7  ] : -8 [  8  ] : -6 
[  9  ] :  6  [ 10 ] : -3 [ 11 ] :  6

となる。(1点×9 = 9点)

行列の積  AB BA が等しくならないことがわかるだろう。 

 

★コメント★

行列の同じサイズ同士の計算結果を記す問題でした。
できれば2分以内で解いてほしいです。
3×3行列同士の積の演算はミス頻発なので本当に慎重に計算してください!!

この分野の復習ページはこちら!

www.momoyama-usagi.com

第3問.行列の階数

つぎの行列  A に適切な行基本変形を施すことを考える。 \[
A =  \left( \begin{array}{ccc} 4 & -8 & 3 & 13 & 6 \\ 2 & -4 & 1 & 5 & 4 \\ 3 & -6 & 1 & 6 & 7  \end{array} \right)  \to  \left( \begin{array}{ccc} 1 & \left[ \ \ 12 \ \ \right] & 0 & 1 & 3 \\ 0 & 0 & 1 & \left[ \ \ 13 \ \ \right] & -2 \\ \left[ \ \ 14 \ \ \right] & \left[ \ \ 15 \ \ \right] & 3 & 9 & 6  \end{array} \right)
\]と定義する。

行列の成分の中で空欄になっている [  12  ] 〜 [  15  ] の数をそれぞれ該当する箇所にマークせよ。また、この行列  A の階数を [  16  ] に解答せよ。
(配点     5)

行列に行基本変形するだけの問題。
\[
 \begin{align*}  & \ \left( \begin{array}{ccc} 4 & -8 & 3 & 13 & 6 \\ 2 & -4 & 1 & 5 & 4 \\ 3 & -6 & 1 & 6 & 7  \end{array} \right) \\ \to  \ & \ \left( \begin{array}{ccc} 1 & -2 & 2 & 7 & -1 \\ 2 & -4 & 1 & 5 & 4 \\ 3 & -6 & 1 & 6 & 7    \end{array} \right) \\ \to \ & \ \left( \begin{array}{ccc} 1 & -2 & 2 & 7 & -1 \\ 0 & 0 & -3 & -9 & 6 \\ 0 & 0 & -5 & -15 & 10  \end{array} \right) \\ \to \ & \ \left( \begin{array}{ccc} 1 & -2 & 2 & 7 & -1 \\ 0 & 0 & 1 & 3 & -2 \\ 0 & 0 & 3 & 9 & -6  \end{array} \right)
\end{align*}
\]と変形可。さらに\[
 \begin{align*}  & \ \left( \begin{array}{ccc} 1 & -2 & 2 & 7 & -1 \\ 0 & 0 & 1 & 3 & -2 \\ 0 & 0 & 3 & 9 & -6  \end{array} \right) \\ \to  \ & \ \left( \begin{array}{ccc}1 & -2 & 2 & 7 & -1 \\ 0 & 0 & 1 & 3 & -2 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0     \end{array} \right)
\end{align*}
\]となるので階数は2となることがわかる。

☆マーク番号☆
[ 12 ] :  -2    [ 13 ] :  3    [ 14 ] :   0    [ 15 ] :  0
[ 16 ] :   2 (各1点×5)

 

★コメント★

誘導つきの行基本変形の問題でした(誘導が微妙でしたが…)。
行基本変形は、行列の階数を求めるとき以外にも様々な場面で活用されるので変形に慣れましょう!

第4問.行列の階数

つぎの行列の階数を答えよ。解答は指定された解答欄にマークすること。
(配点     6)

(1) 解答欄 [  17  ] \[ \ \  A = \ \left( \begin{array}{ccc} 3 & -1 & 8 \\ 1 & 2 & 5 \\ -1 & 3 & 0  \end{array} \right) \]  
(2) 解答欄 [  18  ] \[ \ \  A = \ \left( \begin{array}{ccc} 0 & 1 & -2 & 3 \\ 2 & 2 & 4 & 2 \\ 2 & 4 & 0 & 1  \end{array} \right) \]  

ただ行列の階数を求める場合、わざわざ階段行列にしたり行の順番を変えてあげなくても、行数 - 変形後に行の成分全部0になる行数 で計算してあげることが可能。

(1) \[
 \begin{align*}  & \ \left( \begin{array}{ccc} 3 & -1 & 8 \\ 1 & 2 & 5 \\ -1 & 3 & 0  \end{array} \right) \\ \to  \ & \ \left( \begin{array}{ccc} 0 & -7 & -7 \\ 1 & 2 & 5 \\ 0 & 5 & 5  \end{array} \right) \\ \to \ & \ \left( \begin{array}{ccc} 1 & 2 & 5 \\ 0 & 1 & 1 \\ 0 & 0 & 0  \end{array} \right)
\end{align*}
\]と変形できるので階数は2。 … [  17  ] (3点)

 (2) \[
 \begin{align*}  & \ \left( \begin{array}{ccc} 0 & 1 & -2 & 3 \\ 2 & 2 & 4 & 2 \\ 2 & 4 & 0 & 1  \end{array} \right) \\ \to  \ & \ \left( \begin{array}{ccc} 0 & 1 & -2 & 3 \\ 2 & 0 & 8 & -4 \\ 2 & 0 & 8 & -11    \end{array} \right) \\ \to \ & \ \left( \begin{array}{ccc} 0 & 1 & -2 & 3 \\ 2 & 0 & 8 & -4 \\ 0 & 0 & 0 & -7  \end{array} \right)
\end{align*}
\]と変形できるので階数は3。 … [  18  ] (3点)
(どう変形しても全部0の行が出てこない)

 

★コメント★

行列の階数を求める問題はどの大学の期末試験にも頻出です。また、数検1級でも出題されることがあるので確実に行列の階数は計算できるようになっておきましょう。

また、出題される多くのパターンとしては、全部0の行が登場し、行列の階数が下がるパターンが多いです。

行列の階数に関する復習はこちらから!

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第5問.連立一次方程式

連立一次方程式

\[
\left\{ \begin{array}{l} 
-3x + \ \ y + \ \ 4z + 2w = \  \ \ 1 \\
\ \ \ 4x - 2y - 11z - 8w = -3 \\
-5x + \ \ y + \ \ \ \ z - 2w = \ \ \ 0 \\
\ \ \ 2x + \ \ \ \ + \ \ 3z + 4w = \ \ \ 1
\end{array}\right.
\]を解け。下記の一般解の空欄 [  19  ] 〜 [  22  ] に該当する数を解答せよ。\[
\left( \begin{array}{ccc} x \\ y \\ z \\ w  \end{array} \right) =
s \left( \begin{array}{ccc} \left[ \ \ 19 \ \ \right] \\ -17 \\ 2 \\ 0  \end{array} \right) + 
t \left( \begin{array}{ccc} -2 \\ \left[ \ \ 20 \ \ \right] \\ 0 \\ 1  \end{array} \right) + 
\frac{1}{2} \left( \begin{array}{ccc} 1 \\ \left[ \ \ 21 \ \ \right] \\ 0 \\ \left[ \ \ 22 \ \ \right]  \end{array} \right)
\]ここで  s,t は任意の定数である。
(配点     8)

拡大係数行列を作成し、それを解けばよい。 

 \[
 \begin{align*}  & \ \left( \begin{array}{cccc|c} -3 & 1 & 4 & 2 & 1 \\ 4 & -2 & -11 & -8 & -3 \\ -5 & 1 & 1 & -2 & 0 \\ 2 & 0 & 3 & 4 & 1  \end{array} \right) \\ \to  \ & \ 
\left( \begin{array}{cccc|c} -3 & 1 & 4 & 2 & 1 \\ -2 & 0 & -3 & -4 & -1 \\-2 & 0 & -3 & -4 & -1 \\ 2 & 0 & 3 & 4 & 1  \end{array} \right) \\ \to  \ & \ 
\left( \begin{array}{cccc|c} -3 & 1 & 4 & 2 & 1 \\ 2 & 0 & 3 & 4 & 1 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ 0 & 0 & 0 & 0 & 0  \end{array} \right) \\ \to  \ & \ 
\left( \begin{array}{cccc|c} 6 & -2 & -8 & -4 & -2 \\ 2 & 0 & 3 & 4 & 1 \\  &  &  &  &  \\  &  &  &  &   \end{array} \right) \\ \to  \ & \ 
\left( \begin{array}{cccc|c} 8 & -2 & -5 & 0 & -1 \\ 2 & 0 & 3 & 4 & 1 \\  &  &  &  &  \\  &  &  &  &   \end{array} \right)
\end{align*}
\]この行基本変形の結果より、\[
\left\{ \begin{array}{l} 
8x - 2 y - 5z \ \ \ \ \ \ \ \ \ = -1 \\
2x \ \ \ \ \ \  \ \ + 3z + 4w =  \ \ \   1 \\

\end{array}\right.
\]が得られる。ここで、マーク欄に注目すると、 z = 2s, w = t とおけばよい。
すると、 x = -3s - 2t + \frac{1}{2},  y = -17s -8t + \frac{5}{2} と計算できる。あとはこれを行列にすればよい。よって、\[
\left( \begin{array}{ccc} x \\ y \\ z \\ w  \end{array} \right) =
s \left( \begin{array}{ccc} -3 \\ -17 \\ 2 \\ 0  \end{array} \right) + 
t \left( \begin{array}{ccc} -2 \\ -8 \\ 0 \\ 1  \end{array} \right) + 
\frac{1}{2} \left( \begin{array}{ccc} 1 \\ 5 \\ 0 \\ 0  \end{array} \right)
\]となる。

★マーク一覧★
[  19  ] :  -3  [  20  ] :  -8   [  21  ] :  5    [  22  ] :  0
(2点×4 = 8点)

 

★コメント★

マークの中では一番計算量が多い問題だと思われます。
計算ミスをなくすためにも確実に計算後は検算(計算結果を数式に代入し一致するかどうか)を忘れずに!

ちなみにマークでしかできない裏技を紹介します。
変数  s,t という文字は右辺には登場してきていませんね。なので、マークの  s の部分だけ、  t の部分だけを方程式のどれか1つに代入してやります。 s の穴が空いている部分を  a とすると、
 -3a - 17s + 8s = 0 より、 a = -3s となり、[  19  ] は-3が入ることがわかります。

同様に  t の穴が空いている部分を  b とすると、
 6t + b + 2t = 0 より  b = -8t となり、[  20  ] は-8が入ります。

定数項は2つ穴が空いてて難しいかもしれませんが、一番下の式を使えばラクラク解けます。 x = 1/2,  z = 0 が判明しているので、 2x + 3z + 4w = 2 + 4w = 1 + 4w = 1 より  w = 0 、残りのどれかの式に定数項を代入してあげると  y = \frac{5}{2} も得られます。[  21  ] = 5, [  22  ] = 0。

マークなら行列を使わなくても答えは出せます!
でも最終手段にしてくださいね……。

この分野の復習はこちら!

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第6問.行列式

以下は行列式の計算に一部で、第2行における余因子展開を行ったものである。

\[ \left| \begin{array}{ccc} 5 & 0 & 8 & 1 \\ 0 & 0 & 3 & 0 \\ 4 & 2 & 9 & 3 \\ 3 & 1 & 7 & 2  \end{array} \right| = \left[ \ \ 23 \ \ \right]
\left| \begin{array}{ccc} 5 & \left[ \ \ 24 \ \ \right] & 4 \\ \left[ \ \ 25 \ \ \right] & 2 & 3 \\ 3 & 1 & \left[ \ \ 26 \ \ \right]  \end{array} \right| \]
空欄 [  23  ] 〜 [  26  ] に該当する数を答えよ。また、この行列式の値を解答欄 [  27  ] にマークせよ。
(配点     5)

余因子展開で注意することとしては、行数と列数の和が奇数のときは展開する成分に-1倍されるということである。

今回は2行3列、和は5と奇数となるので-1倍をしなければならない。

よって、\[ \left| \begin{array}{ccc} 5 & 0 & 8 & 1 \\ 0 & 0 & 3 & 0 \\ 4 & 2 & 9 & 3 \\ 3 & 1 & 7 & 2  \end{array} \right| = -3
\left| \begin{array}{ccc} 5 & 0 & 4 \\ 4 & 2 & 3 \\ 3 & 1 & 2 \end{array} \right| \]

となる。あとはサラスでも行基本変形+余因子展開の好きな方法で行列式を求めればよい。
私は2×2まで行基本変形+余因子展開で小さくしてから行列式を解いた。\[
 \begin{align*} 
-3 & 
\left| \begin{array}{ccc} 5 & 0 & 1 \\ 4 & 2 & 3 \\ 3 & 1 & 2 \end{array} \right|  \\ =  & \ -3
\left| \begin{array}{ccc} 5 & 0 & 1 \\ -2 & 0 & -1 \\ 3 & 1 & 2 \end{array} \right| \\ = & \ -3
\left| \begin{array}{ccc} 5 & 0 & 1 \\ -2 & 0 & -1 \\ 3 & 1 & 2 \end{array} \right| \\  = & \ 3
\left| \begin{array}{ccc} 5 & 1 \\ -2 & -1 \end{array} \right|
\\ = & \  3 \times (-5+2) = -9
\end{align*}
\]

となり、行列式は-9となる。

★マーク一覧★
[  23  ] :  -3  [  24  ] :  0   [  25  ] :  4    [  26  ] :  2    [  27  ] : -9
(1点×5 = 5点)

 

★コメント★

余因子展開を用いた行列式の計算方法についての出題でした。
展開の際のルール、-1倍される条件などを確認しておきましょう。

もちろんサラスの公式も忘れずに!

この分野の復習はこちらから!

[行列式編]

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[余因子編]

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第7問.総括問題

つぎの(1)~(5)の問いに答えよ。(配点    20)

(1)  n 次正則行列  A が正則であることと同値であるものを次の⓪〜⑨の中からすべて選べ。[  28  ]

☆[  28  ] の選択肢☆
 |A| = 0  ①  |A| \not = 0  ②  A は逆行列をもつ
 A は逆行列をもたない  ④  \mathrm{rank}\ A= n  ⑤  \mathrm{rank}\ A \not = n
 {}^t\!A が正則  ⑦ 方程式  A \vec{x} = \vec{0} は解を持たない
⑧ 方程式  A \vec{x} = \vec{0} は自明な解のみをもつ
⑨ 方程式  A \vec{x} = \vec{0} は無数の解をもつ

 

(2) ベクトル  \vec{a}, \vec{b} の外積  \vec{a} \times \vec{b} の大きさとして適切なものをつぎの⓪〜⑤の中から選べ。ただし、ベクトル  \vec{a} の大きさを  \| \vec{a} \| 、ベクトル  \vec{b} の大きさを  \| \vec{b} \| で表し、ベクトル  \vec{a}, \vec{b} のなす鋭角を  \theta で表す。[  29  ]

☆[  29  ] の選択肢☆
\| \vec{a} \|\| \vec{b} \|   ① \| \vec{a} \|\| \vec{b} \| \sin \theta   ② \| \vec{a} \|\| \vec{b} \| \cos \theta
\| \vec{a} \|\| \vec{b} \| \tan \theta   ④\| \vec{a} \|\| \vec{b} \|  \theta   ⑤  \frac{\| \vec{a} \|\| \vec{b} \|}{\theta}

 

(3) 転置行列について説明した次の文章の空欄に当てはまる数字や語句を答えよ。

行列  A が2×3型行列であるとき、その転置行列  {}^t\!A は [  30  ] × [  31  ] 型行列である。また、行列  C が行列  A,B を用いて  C = AB と表されるとき、 {}^t\!C = [ \ \ 32 \ \ ] である。

[  32  ] の選択肢
 AB  ①  {}^t\!A B  ②  A {}^t\!B  ③  {}^t\!A {}^t\!B
 BA  ⑤  {}^t\!B A  ⑥  B {}^t\!A  ⑦  {}^t\!B {}^t\!A

(4) 逆行列について説明したつぎの文章の空欄に当てはまる語句を答えよ。

行列  A が逆行列  A^{-1} をもつとき、これらは  AA^{-1} = A^{-1} A = \left[ \ \ 33 \ \ \right] の関係を満たす。ただし、 E, O はそれぞれ行列  A と同じサイズの単位行列、零行列である。また、行列  C が行列  A,B を用いて  C = AB と表されるとき、 C^{-1} = \left[ \ \ 34 \ \ \right] である。ただし、行列  A,B は逆行列をもつとする。

[  33  ] の選択肢
 A  ①  A^{-1}  ②  {}^t\!A  ③  E   ④  A+E  ⑤  O

[  34  ] の選択肢
 AB  ①  A^{-1} B  ② A B^{-1}  ③  A^{-1} B^{-1}  
 BA  ⑤  B^{-1} A  ② B A^{-1}  ③  B^{-1} A^{-1}

 

(5) 行列式について説明した次の文章の空欄に当てはまる数字や語句を答えよ。

一般に、単位行列の行列式は [  35  ] である。また、 n 次正方行列  A の行列式が  k であるとき、 m を定数として、行列  mA の行列式は [  36  ] であり、行列  A の転置行列  {}^t\!A の行列式は [  37  ] である。さらに、行列  A が逆行列をもつとき、その逆行列  A^{-1} の行列式を [  38  ] であり、余因子行列 [tex \tilde{A}] の行列式は [  39  ] である。

[  36  ] の選択肢
 k    ①  mk    ②  \frac{1}{m} k    ③  m^{2} k    ④  \frac{1}{m^2} k
 m^n k    ⑥  \frac{1}{m^n} k     ⑦  (-m)^n k    ⑧   (-\frac{1}{m})^n    ⑨  k^m

[  37  ], [  38  ], [  39  ] の選択肢
 k    ①  -k    ②  \frac{1}{k}    ③  -\frac{1}{k}     ④  k^n
 k^{n-1}    ⑥  \frac{1}{k^n}     ⑦ \frac{1}{k^{n-1} }     ⑧   1    ⑨  0

 

(1)  n 次正則行列  A が正則であることの同値は5つあります。

  1. 行列式  |A| が0でない
  2. 逆行列  A^{-1} をもつ
  3. 行列の階数が  n
  4. 転置行列  {}^t\!A も正則(行列式不変)
  5.  A \vec{x} = \vec{0} は自明な解をもつ

この5つが同値となります。覚えておきましょう。
よって [  28  ] は①・②・④・⑥・⑧となります。[3点完答]
完答だと少しプレッシャーかかるよね()

(2) 外積は \| \vec{a} \|\| \vec{b} \| \sin \theta となる。
[  29  ] は①となる。[2点]

(3) 転置行列は、行のサイズと列のサイズが入れ替わる
今回は2×3型行列なので、転置行列は3×2行列となる。
[  30  ] … 3 ,  [  31  ] … 2 [1点×2]

また、行列  AB の転置行列は  {}^t\!B {}^t\!A となります。
公式をど忘れしてしまった人は2×2行列で実際に試してみるといいかもしれません。(マーク [  32  ] :⑦ [2点])

(4) 行列  A とその逆行列  A^{-1} は必ず単位行列  E となります。(マーク [  33  ] :③ [1点])
検算でも使えるテクニックなので必ず覚えておきましょう!!

また、行列  AB の逆行列は  B^{-1} A^{-1} となります。
こちらも覚えておきましょう。こちらも公式をど忘れしてしまった人は2×2行列で実際に試してみるといいかもしれません。(マーク [  34  ] :⑦ [2点])

(5) 単位行列の行列式は、行列の大きさに関わらず必ず1となります。(マーク [  35  ] : 1 [1点])
迷った人は2×2の単位行列と3×3の単位行列を書いてみて行列式を計算してみましょう。

また、1つの行を  m 倍すると、行列式は  m 倍になりますね。これを  n 行(  n 次なので)に適用すると、行列式は  m^n 倍になります。もとの行列式が  k なので、全体が  m 倍された行列式は  m^n k 倍となります。
(マーク [  36  ]:⑤ [2点])

また、行列式は転置を行った場合でも一切行列式は変化しません
(マーク [  37  ]:⓪ [2点])

行列式が  k の行列式の逆行列の行列式は、 \frac{1}{k} となります。(逆行列は行列を割り算するイメージだから行列式も逆数になるというイメージでOK)

(マーク [  38  ]:② [2点])

また、そのときの余因子行列の行列式は  k^{n-1} となります。[難問](マーク [  39  ]:⑤ [1点])
解き方としては、行列式  k の逆行列を余因子行列を使って算出する際に最後に行列式で全体で割る公式がありますね。

(余因子行列を行列式  k で全体で割る)→(逆行列に [行列式  1/k ])

というステップを逆算すると、 1/k k^n の積*2なので答えは  k^{n-1} が導出できますね!(実はうまく誘導されてる)

 

★コメント★

行列の基本的な性質がわかっているかの総括問題でした。間違えてしまった人は用語などをもう1度確認しておきましょう。

また、もし公式を忘れてしまった場合でも、2×2行列で試しに計算してみれば公式が導き出せる可能性が高いのであきらめないでください!

 

さいごに

今回は線形代数の基本知識を確認するための模試として、線形代数1本番レベル模試の解説をまとめてみました。

中には少し難しめの問題も用意されていましたが、基本的な行列の計算テクニックの確認にはちょうど良いと思います!

次回は記述問題のまとめをしようと思います!
ではまた次回!

*1:余談ですが、実は行列  A の成分をよく見ると円周率になっていたり行列  C の成分にいい肉とか書いてあります()。

*2:行列自体を  k でかけると行列式はもとの行列の  k^n 倍になります。