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こんにちは、ももやまです。
今回は、数Bのベクトルや、線形代数で出てくる
- ベクトル方程式
- 平面内や空間内における直線の方程式
について説明していきたいと思います。
※「線形代数」の単元となっていますが、数Bの「ベクトル」のお話しなので、高校生の方も是非ご覧ください!
目次 [hide]
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1.ベクトルを用いた直線の表し方(ベクトル方程式)
まずはベクトルを用いて直線を表す方法を確認していきましょう。
下のように、点A(位置ベクトル
また、直線
(つまり
ここで、直線
すると、ベクトル
よって、点Pの位置ベクトル
(ちなみに実数
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2.直線が平面上にあるとき(3パターン)
まずは、直線が平面上(2次元)にあるときに、ベクトル方程式を用いて直線の方程式を求めてみましょう。
パターンとしては3パターンあるので、パターンごとに説明していきたいと思います。
その1 1点と直線に平行なベクトルから求める
まずは、最も基本的なパターンである、
- 直線上にある1点
- 直線に平行なベクトル
の2つから直線の方程式を実際に求める練習をしてみましょう。
解説1
(1)
点Pをある直線
すると、
ここで、点Pの座標を
(2)
媒介変数表示
(点A (2,-3) を代入して式が成り立つか必ず確認しましょう。)
一般化して公式にしておきましょう。
ある点
さらに
その2 2点から求める
つぎに、ある直線
ある2点を点A(位置ベクトル
すると、
あとは、「その1(例題1)」と同じように直線上に点Pをおき、点Pの位置ベクトル
解説2
(1)
まずは、直線
(※直線
点A, B は直線
ここで、直線
すると、点Bと点Pはともに直線
よって、
(点Bを通ると考えて
ここで、点Pの座標を
(点Bを通ると考えた場合は
(2)
媒介変数表示
(点A(-1,-2)や点B(1,1)を代入して式が成り立つか必ず確認しましょう。)
[余談]
本当はベクトルで計算しなくても、傾き
今回は、直線が空間上にある場合における方程式も求めたいので、その前段階としてベクトルを用いた方法で説明しています。
その3 1点と直線の法線ベクトルから求める
その1と同じように点A(位置ベクトル
さらに直線
(
ここで、直線
さらに、
ベクトル
そのため、
ここで、点Pの座標を
ある点
また、上の公式から
直線の方程式が
方程式から法線ベクトルを求める
では、実際に例題で確認してみましょう。
解説3
(1)
直線
すると、
ここで、
そのため、
よって、
(点A(1,3)を代入して式が成り立つか必ず確認しましょう。)
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3.直線が空間上にあるとき(2パターン)
先程は、平面上にある直線の方程式を求める方法について説明しましたね。
平面上での直線の方程式を求めるときと同じような手順で、空間上にある直線の方程式も求めることができるのです!
2パターンあるので、パターンごとに説明していきたいと思います。
その1 1点と直線に平行なベクトルから求める方法
まずは、
- 直線を通るある1点
- 直線に平行なベクトル
から空間上にある直線の方程式を求める方法を例題を踏まえながら説明しましょう。
解説4
(1)
点Pをある直線
すると、
ここで、点Pの座標を
(2)
媒介変数表示
(最後に点A (1, 2, 3)を代入して成立するか確かめましょう。また、空間内における直線を表す際には、分母のマイナスを残しておくことが多いですが、気持ち悪いなと思った人は変形して分母を正にしておいてもOKです。 )
では、一般化して公式化しておきましょう。
ある点
さらに
「=」が2つあってちょっと違和感ある式ですよね。
図示をして、上の式の意味を確認しておきましょう。
2つの平面の式が合わさって1つの直線の式になっているのです!
ただし、直線に平行なベクトル
例えば平行なベクトル
その2 2点から求める方法
では、空間内にある直線上の2点から方程式を求める方法も確認しておきましょう。
こちらも平面内にあるときと同じように求めることができます。
(1)
まずは、直線
(※向きが平行なベクトルであれば長さはどうでもいい)
点A, B は直線
ここで、直線
すると、点Bと点Pはともに直線
よって、
(点Bを通ると考えてもOK)
ここで、点Pの座標を
(2)
媒介変数表示
(もとの2点を代入して成立するか確かめましょう)
4.練習問題
では、2問ほど練習してみましょう。
1問は平面上、もう1問が空間上での直線の方程式に関する問題となっております。
練習1
点A (-1,4) を通り、
(1) 直線
(2) 直線
(3) 直線
練習2
2点 A(-1,1,4), B(4,-1,5) を通るような直線
(1) 直線
(2) 直線
5.練習問題の答え
練習1
(1)
点Pをある直線
すると、
ここで、点Pの座標を
(2)
媒介変数表示
両辺を
(点A (-1,4) を代入して式が成り立つか必ず確認しましょう。)
(3)
練習2
(1)
まずは、直線
点A, B は直線
ここで、直線
すると、点Bと点Pはともに直線
よって、
(点Bを通ると考えてもOK)
ここで、点Pの座標を
(2)
媒介変数表示
(2点A(-1,1,4), B(4,-1,5)を代入して成り立つか確認しましょう)
6.さいごに
今回は、
- ベクトル方程式とはなにか
- 平面内や空間内にある直線の方程式の求め方
について説明していきました。
補充3では、空間内における平面の求め方について説明していくので、興味がある方はぜひご覧ください!
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