
スポンサードリンク
こんにちは、ももやまです。
今回は回転変換(回転行列)・対称変換についてのまとめです。
変換の中でも、原点中心に回転させる(回転変換)、原点を通るある直線
前回の記事はこちら!
線形写像における核空間・像空間と線形写像における全射・単射についてです。
目次 [hide]
スポンサードリンク
1.回転変換(2次元・平面)
ある座標における点を原点を中心に反時計回りに
表現行列を求める際には、2次元標準基底
単位円を考えると、
(
同様に
よって2次元の回転変換を表す
2次元ベクトル空間において、ある点を原点中心の反時計回りに
回転行列は直交行列となっています。
回転行列を用いることで、元の座標を
スポンサードリンク
2.回転変換(3次元回転行列)
先ほど説明した2次元の回転変換を3次元の場合に拡張して考えてみましょう。
2次元の場合と同様に求めることができます。
しかし、3次元の場合は回転する軸(
いずれの3パターンの場合でも表現行列を求める際には、3次元標準基底
(1) x軸回りの回転
まずは
残りの
上のように図示すると、2次元の場合と同じような要領で
よって、
(2) y軸回りの回転
残り2つのベクトルは(1)と同じように
※
よって、残りの2つのベクトルも
よって、
(3) z軸回りの回転
残り2つのベクトルも(1),(2)と同じように
残りの2つのベクトルは
よって、
3次元ベクトル空間において、ある点をそれぞれの軸まわりの反時計回りに
3次元の場合でも回転行列は直交行列となります。
(4) ロドリゲスの回転公式(おまけ)
任意の軸回りの回転変換
任意の軸
と表せます(ロドリゲスの回転公式、ロドリゲスの定理と呼ばれます)。
スポンサードリンク
3.対称変換
原点を通るような直線
直線
今まで通り2次元標準基底
[修正]
図のように
時計回りに
よって直線
2次元ベクトル空間において、ある点を直線
対称変換行列も回転行列と同様に直交行列となります。
対称変換行列を用いることで、元の座標を
4.練習問題
では、簡単にですが、練習をしてみましょう。
練習1
2次元ベクトル空間において、つぎの(1)~(5)が示す対称移動の線形変換行列を求め、①~⑥の中から選びなさい。
(1)
(2)
(3) 原点に関する対称移動
(4)
(5)
練習2
2次元ベクトル空間上における点A (6,4) を(1),(2)の方法で移動させた点の座標を求めなさい。
(1) 原点中心に
(2) 直線
5.練習問題の答え
解答1
(1)
正解:①
なので、
(2)
正解:②
なので、
(3) 原点に関する対称移動
正解:③
やり方は2パターン
[パターン1:合成変換を利用]原点に関する対称移動は、
よって、原点に関する対称変換行列は
よって、
原点に関する対称移動は、原点中心に
よって、
(4)
正解:⑤
なので、
(5)
正解:⑥
なので、
解答2
(1)
原点中心に
よって座標
(2)
直線
よって、(2)の変換を表す行列は
よって座標Cは、
6.さいごに
今回は行列の2次元・3次元の回転変換、対称変換についてまとめました。
練習問題では3次元の回転変換の問題を用意していませんが、もし必要な方は個人で3次元の回転変換の問題を解いていきましょう。
ちなみに、2次の直交行列は、回転を表す行列
の2パターンしかないことを頭に入れておくとどこかで役にたつかもしれません。
関連広告・スポンサードリンク