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こんにちは、ももやまです。
今回は2変数以上の関数の微分、偏微分についてまとめたいともいます。
目次 [hide]
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1.偏微分・偏導関数・偏微分係数
偏微分というと難しそうに聞こえるのですが、大したことはありません。
微分したい変数を1つ決め、残りの変数はただの定数とみなして微分をする、ただこれだけです。
例えば、関数
また、
偏導関数の定義を下に記します。
関数
2変数関数の偏導関数を求めなさい。という問題があった場合、指示がない限り
例題1
定義に従って、
解答1
また、偏導関数の点
関数
また、偏微分が可能なときの
つまり、
を表します。
例題2
解説2
例題3
つぎの関数
解説3
上で説明した偏微分可能性の式に入れて極限を計算します。
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2.第2次偏導関数・高次偏導関数
1変数関数での第2次導関数・高次導関数を求めるのと同じように、第2次偏導関数・高次偏導関数も求めることができます。
ただし、高次偏導関数の場合も1次の偏導関数と同様にどの変数で偏微分したかを表さなければなりません。
例えば、第2次偏導関数の場合は
で偏微分 → で偏微分 で偏微分 → で偏微分 で偏微分 → で偏微分 で偏微分 → で偏微分
の4通りの偏導関数があります。
例えば 1の
先程説明した
2変数関数の第2次偏導関数を求めなさい。という問題があった場合、指示がない限り4通り(上で説明したやり方)すべての偏導関数を求めてください。
では再び例題で練習してみましょう。
例題4
解説4
まずは第1次偏導関数を求める。
例題3の計算をすると、「
実はこれは偶然ではなく、下に示す条件を満たしていれば必ず成り立つのです。
厳密な定理
2変数関数が
ちょっとゆるい定理定理
2変数関数
この条件は、3次以上の偏導関数・3変数以上の関数についても同様に成り立ちます。
条件が少し難しいかもしれませんが、この条件を考えないといけないのは偏微分の順序交換可能かどうかを聞かれたときくらいです。
ほとんどの関数(多項式・累乗根・指数関数・対数関数・三角関数・逆三角関数の四則演算とその合成関数)の場合は偏微分の順序交換は可能だと思ってもらって構いません。
もちろんこのブログに出てくる例題や練習問題に出てくる関数も指示がない限り偏微分の順序交換は特に考えなくてもよいです。
偏微分の順序交換が不可能な例はまた別の機会に紹介をしたいと思います。
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3.練習問題
では実際に解いていきましょう。
練習1
つぎの(1)~(4)の偏導関数、指定された点における偏微分係数をそれぞれ求めなさい。
(1)
(2)
(3)
(4)
練習2
つぎの(1)~(4)の第2次偏導関数を求めなさい。
(1)
(2)
(3)
(4)
練習3
つぎの(1), (2)が調和関数であることを示しなさい。
ただし、調和関数とはラプラス方程式
(1)
(2)
4.練習問題の解答
解答1
(1)
(2)
(3)
(4)
解答2
(1)
(2)
すると第2次導関数は、
(3)
第2次導関数は、
(4)
第2次導関数は、
練習3
(1)
(2)
5.さいごに
今回は偏微分についてのまとめを行いました。
偏微分は微分する以外のものを定数とするということがわかればそこまで難しくはないことがわかりますね。
また、数3などの微積が苦手な人は特に計算練習をしておくとこれから先の解析学の単元においてもスムーズに勉強できるかと思います。
*1:
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